東急とJR北海道は1月14日、「THE ROYAL EXPRESS ~HOKKAIDO CRUISE TRAIN~」の旅行プラン(以下「HOKKAIDO CRUISE TRAINプラン」)の発表会を行った。

  • 伊豆高原駅に停車中の伊豆観光列車「THE ROYAL EXPRESS」

    伊豆高原駅に停車中の伊豆観光列車「THE ROYAL EXPRESS」

「THE ROYAL EXPRESS」は横浜~伊豆急下田間で不定期に運転される豪華観光列車だが、北海道の観光振興と地域活性化を目的として、2020年夏に北海道で催行される「HOKKAIDO CRUISE TRAINプラン」で運転されることになった。

■どのような内容のプランか

1月14日は「HOKKAIDO CRUISE TRAINプラン」の発表会に続き、プレス向けに「THE ROYAL EXPRESS」の乗車会も行われた。乗車会では同プランで出される昼食イメージの一部も提供されるなどした。

  • 「THE ROYAL EXPRESS」8号車の車内

  • プレス向け乗車会で提供された美瑛産の野菜や蝦夷鹿などを使った料理

  • 車内のサービスは白い制服を着たクルーが行う

「HOKKAIDO CRUISE TRAINプラン」は3泊4日の日程で、2020年8~9月にかけて計5回催行され、出発日は8月14・21・28日、9月4・15日となっている。

1回あたりの募集人数は30名(最少催行人数16名)で、1人あたりの旅行代金は68万円(税込。ホテルが2名1室利用の場合の基本料金)となる。2月10日から「THE ROYAL EXPRESS」のリピーター(過去、クルーズプランに2回以上参加)を対象とする先行販売を行った後、2月17日から一般販売を実施する。申込み多数の場合は抽選となる。

使用する車両に関して、「THE ROYAL EXPRESS」は本来8両編成だが、「HOKKAIDO CRUISE TRAINプラン」では1号車(展望車)、4号車(キッチンカー)、5・6号車(ダイニングカー)、8号車(ライブラリー)の客車5両のみを使用。これに機関車と、昨年、JR東日本から東急に譲渡された電源車(車内電力を提供)を連結した編成で運転される。

  • 昨年、JR東日本から東急に譲渡された電源車(提供:東急)

さて、「HOKKAIDO CRUISE TRAINプラン」の旅行日程はどのようなものなのだろうか。詳しく見ていこう。

1日目は札幌駅を11時頃に出発。千歳線、石勝線、根室本線などを経由して池田駅に向かう。池田駅ではワインパーティーが催され、日本を代表する国産ワインである十勝ワインを地元の人たちと楽しめる。その後、「THE ROYAL EXPRESS」専用バスに乗り換え、1日目の宿である「十勝川温泉第一ホテル 豊洲亭」に向かう。

  • 「THE ROYAL EXPRESS」専用バス(提供:東急)

2日目は朝食として、小麦、じゃがいも、ビートなどを生産する農家の畑で実際に作物を収穫し、どこまでも広がる十勝の田園風景の中で朝食を食べる「農場ピクニック&モーニング」が体験できる。

その後、釧路駅から「THE ROYAL EXPRESS」に乗車し、釧網本線の車窓から釧路湿原を眺めながら川湯温泉駅に向かい、阿寒摩周国立公園の大自然に触れた後、知床斜里駅をめざす。世界遺産の知床では、貸切のクルーズ船から、人の手が加えられていない最果ての地の神秘的な自然を堪能できるという。

2日目の夜は「北こぶし 知床ホテル&リゾート」に宿泊。3日目は知床斜里駅から「THE ROYAL EXPRESS」に乗車し、釧網本線・石北本線経由で北見駅をめざす。釧網本線のオホーツク海沿いにどこまでも続く線路は、旅情を誘う。

北見で薄荷(ハッカ)を使ったワークショップを楽しんだ後、専用バスで遠軽駅へ移動し、「THE ROYAL EXPRESS」に乗車。大雪山系の山々を眺めながら旭川駅に向かう。旭川駅からは専用バスに乗り、旅の最後の宿「富良野リゾート オリカ」へ。途中で見られるパッチワークのような鮮やかな美瑛の景色は別世界に迷い込んだかのようだ。

  • 走行ルート(提供 : 東急)

最終日となる4日目は、富良野の花畑や幻想的な青い池に立ち寄った後、「THE ROYAL EXPRESS」で旭川駅から札幌駅へ。旅はフィナーレを迎える。