IFMIF原型加速器とは何か?
IFMIF原型加速器を見ていこう。原型とあるように、IFMIF加速器の工学実証を行なうもので、部分的に構築したものだ。IFMIF加速器自体は、ふたつの重陽子線形加速器、液体リチウムターゲット、照射設備からなる。
原型加速器は入射器からビームダンプまで36mの加速器になり、世界最長9.8mのRFQ(高周波四重極加速器)が特徴的であり、125mAの重陽子ビームを高周波電場で収束しながら加速すると重要な部分でもある。
また8系統高周波源をシンクロ・フィードバッグ制御することで、1600kWの大電力供給も実現。このシンクロ・フィードバッグ制御システムは、CERNで開発された高精度時刻同期時技術とFPGAを融合し、8系統の出力と位相のシンクロ・フィードバッグ制御用として開発されたもので、100億分の1秒でのシンクロを実現している。開発はスペインエネルギー・環境・科学技術研究センターが担当。