オージス総研は1月14日、ファイル転送サービス「宅ふぁいる便」を2020年3月31日に終了すると発表した。1999年からサービスを提供していたファイル転送サービスの老舗だったが、1年前の2019年1月、不正アクセスを受けたことから約480万件のユーザー情報が外部に流出し、サービスを停止していた。
「宅ふぁいる便」が不正アクセス被害を公表したのは2019年1月26日。メールアドレス、ログインパスワード、生年月日、氏名など、登録ユーザーのほぼ全員となる約480万件のユーザー情報が外部に流出した。過去の一定期間に収集していた情報が流出したことや、パスワードが暗号化されていなかったことなども問題視された。
オージス総研は、不正アクセスを確認してからサービスを停止し、詳細な原因や被害状況、セキュリティの点検、強化を行うとともに、サービスの継続や利便性の向上について検討を重ねてきたという。しかし今回、ユーザーが安心して使えるサービスを将来的に提供していくには、相当程度のシステムの再構築が必要であり、再構築に要する時間・費用等を踏まえ総合的に判断した結果、サービスの終了に至ったとした。現在、ユーザーが退会したり、ポイントを交換したりするため設置している特設サイトについても、2020年3月31日で停止する。
なお、企業・法人向けの「オフィス宅ふぁいる便」は安全性を確認しており、引き続きサービスを提供する。