デンマークのオーディオメーカー、JabraがCES 2020に出展した、新しい完全ワイヤレスイヤホン「Elite Active 75t」と、オンイヤータイプのワイヤレスヘッドホン「Elite 45h」。Jabraの開発者にそれぞれの特徴を聞きました。
パンチの効いた低音が持ち味、スポーツ向け「Elite Active 75t」
Elite Active 75tは、2019年11月から日本で発売されている完全ワイヤレスイヤホン「Elite 75t」の防水性能と装着性能を強化したバリエーションモデル。Elite 75tシリーズはどちらも、Elite 65tシリーズから一段とコンパクトになった本体と持ち運びやすいケースを特徴としています。
日本での価格は26,800円前後となる見込み。発売時期はカラーによって異なり、ネイビーが3月中旬、ミントとコーラルの2色が5月中旬を予定しています。
Elite Active 75tを担当するJabraのAdam Robertson氏は、ユーザーから好評の既存モデル『Elite 75』のサウンド、安定した接続性能をそのままに、ワイヤレスイヤホンを身に着けて音楽を楽しむフィールドを広げる狙いがElite Active 75tにある、と述べています。
内蔵バッテリーで連続7.5時間の音楽再生が可能で、充電ケースと組み合わせると約28時間利用できます。防塵・防滴性能はIP57相当に強化。Jabraが独自に基準を設けた塩水耐久性テストにより、汗の付着に対する耐性を高めました。
ブースで試聴したElite Active 75tのサウンドは、既存のElite 75tと同じくビビッドな中高域とコンパクトサイズでありながらパンチの効いた低音が特徴。体を動かしながら聴くアップテンポな音楽との相性が非常に良さそうです。
スタビライザーなどを使わなくても耳から落ちにくくするため、ハウジングの内側の仕上げをElite 75tよりマットにしたところも、Elite Active 75tの特徴です。
なおElite 75t/Elite Active 75tに対応するワイヤレス充電機能付きケースの開発も進んでおり、日本でも発売されるそうです。先にイヤホンを購入しているユーザーのためにワイヤレス充電ケースの単品販売も行われます。
軽量ヘッドホン「Elite 45h」、音のパーソナル化も
もうひとつの新製品、「Elite 45h」はわずか160gという、身に着けていることを忘れてしまいそうな軽さが特徴のオンイヤー型Bluetoothヘッドホン。イヤーパッドの柔らかさや、側圧のバランスが非常によく、眼鏡をかけた状態でも軽やかに装着できる形状に好感が持てました。日本では5月中旬ごろに発売を予定。価格は15,000円前後を予定しています。
40mm径ドライバーによるサウンドは、バランスがニュートラルで長時間リスニング向き。既存のアラウンドイヤースタイルのヘッドホン「Elite 85h」(2019年5月発売)と同様に色づけのないサウンドがJabraらしく、安心して楽しめそうです。
内蔵バッテリーで40時間の連続音楽再生が可能。15分のチャージで約8時間のリスニングが楽しめるスピードチャージ機能を搭載しています。雨の日も外で使えるよう、IP54相当の防滴性能を付けたとRobertson氏が話してくれました。
もうひとつRobertson氏がアピールしている、Elite 45hの新機能「My Sound」にも注目です。ユーザーの音の聞こえ方を独自の測定アプリで測り、Elite 45hにプロファイルを保存してベストコンディションのリスニングを楽しめるようにする、パーソナライゼーション機能です。
Robertson氏は、同機能のアルゴリズムの設計開発にはJabraの母体である、GNグループの補聴器を展開するエキスパートのチームが関わっているため、正確な聴覚テストが素速くできることが特徴だと話していました。
ヘッドホンを身に着けて、Jabraのモバイルアプリに組み込まれるMy Soundを実行するとビープ音が鳴ります。音が鳴っている間にアプリのアイコンをタップし、ユーザーの両耳の聴覚バランスを約5分前後で調べられます。筆者も体験ブースで測定を行い、前後比較を試してみると、やはりMy Soundで調整した方がボーカルの聞こえ方がとてもスムーズになりました。
My Soundの機能は完全ワイヤレスイヤホン「Elite 75t」と「Elite Active 75t」から、発売後のソフトウェアアップデートでキャッチアップして載せるそうです。
ますますラインナップと機能が充実する、Jabraのポータブルオーディオのラインナップに、2020年も要注目です。