ダイハツ工業は軽SUVのコンセプトモデル「TAFT(タフト) コンセプト」を発表した。このクルマ、2020年の半ば頃には市販化する予定だという。軽自動車のタフなSUVといえばスズキ「ジムニー」が圧倒的な存在感で君臨する領域だが、タフトを開発したダイハツの狙いとは。
日常にもレジャーにも
「TAFT」は開発コンセプトである「Tough & Almighty Fun Tool」の頭文字。日常生活からレジャーまで、幅広く使ってもらえるクルマを目指して開発中だという。ボディサイズは全長3,395mm、全幅1,475mm、全高1,630mm。駆動方式は2輪駆動と4輪駆動の両方を用意する予定だ。
タフトの発表の場となった東京オートサロンでは、このクルマの商品企画担当に話を聞くことができたので、スズキ「ジムニー」に対し、タフトの優位性はどういった部分にあるのか、率直に聞いてみた。回答は以下の通りだ。
「前提として、ジムニーは『ザ・クロカン』といった感じのクルマですよね。タフトはあくまで、日常使いに不自由がなく、しっかりと4人乗車もできるというところを意識して開発しています。駆動方式も2WDと4WDを用意して、より多くのお客様に届けられるクルマにしました」
ジムニーが山の中をガンガン走るクルマであるとすれば、タフトは郊外から街中まで、幅広く使ってもらいたい。それがダイハツの考え方のようだ。
「世の中の流れとしてSUVテイスト、クロカンテイストを持つクルマは、『ちょっと出かけたい』『ワクワクしたい』『非日常を感じたい』『個性を求めたい』という消費者心理にマッチしていると思います。ダイハツとしては、そういったお客様の意識にドンピシャでマッチさせたいと考え、タフト コンセプトを開発しています」
ジムニーは都会を走ってもさまになるクルマなので、そこまできっちりと住み分けができるのかは分からないが、確かに、ごつくてタフで小さなクルマが欲しいという人の中には、ジムニーでは本格的すぎると感じている人もいそうだ。そういう人にはタフトが刺さるかもしれない。
タフトの市販化は決定しているが、価格は現時点で非公表とのこと。写真はカーキでいかにもな感じだが、エクステリアカラーは幅広く設定するそうなので、そのあたりも楽しみにしたい。