1000万円貯めた人をこれまでに何人も取材してきた経験から思うのは、お金を貯められる人は、2つのタイプに大別できるということ。
1つめは、もともと物欲があまりなく、お金を使わない人。このタイプは「もともと」なので、真似するのが難しく、あまり参考にはなりません。2つめは、以前は浪費家だったものの、何かのきっかけでお金を貯めることに目覚めた人。「お金を貯めたいのになかなか貯められない」という人は、この2つめのタイプが参考になるはずです。
今回は、浪費家から一転して1000万円貯めた人が、まずやった3つのことを紹介します。
ステップ1:何のためにお金を貯めるのか、目標を明確にする
何かを始めるには動機が重要です。何のためにお金を貯めるのか、まずは目標を明確にしましょう。元浪費家の人が貯まる人に変身するパターンでは、必ず何かのきっかけがあるものです。たとえば、「仲良しグループで海外旅行に行くことになったけれど、お金がなくて自分だけ行けなかった」とか「同窓会に行ったら、みんなブランドバッグを持っていて、羨ましかった」など。
「○○○したい」「○○○が欲しい」「○○○に行きたい」など"欲"をもつことは、お金を貯めるうえで大きな原動力になるのです。
ステップ2:1か月の出費を全部書き出す
貯め下手さんがよく言うことが「まったくムダ使いしていないのに、いつの間にかお金がなくなっちゃうんです~」というセリフ。実は、これこそが貯められない原因です。"しまりの悪い水道の栓"のように、お金がちょろちょろと漏れ出てしまっている状態に気づいていません。
こういう人が、真っ先にやるべきことは、「何にお金を使っているか?」の現状把握です。そのためには、レシートを集めることが役に立ちます。受け取ってすぐにレジ横のゴミ箱に捨ててしまう人も多いかもしれませんが、買い物をしたら必ずレシートを受け取り、持ち帰ることを徹底します。自動販売機などレシートが出ない出費は使った金額を手帳にメモします。
交通機関の切符を買った場合は、「領収書」ボタンを押して、領収書を発行するようにします。クレジットカードで支払った分は、カード会社のサイト内にあるマイページなどで利用額を必ず確認を。これを1カ月続けて、1カ月の支出をチェックします。
この方法で自分が何にお金を使っているかを細かく把握することにより、お金がちょろちょろと漏れ出ていた人が、「お金が漏れている箇所を」発見することができます。
ステップ3:「お金の漏れ箇所」を点検する
さて、最後のステップです。ステップ2で発見した「お金の漏れ箇所」を確認してみましょう。外食、コンビニ、カフェ、100円ショップなどでの買い物は、1回の出費自体は少なく、認識しづらいのですが「チリも積もれば山となる」で、足し上げてみると大きな出費になっていることが多いもの。つまり、"漏れ"になりやすので要確認を!
またスマホ代、習い事代、定期購入しているサプリメント、定額サービスといった項目も見直しが必要です。これらの支出は毎月決まって出て行くお金で、しかも口座引き落としにしている場合が多いので、「お金を使っている」意識が希薄になりがち。つまりお金の漏れになりがちです。本当に必要か、続けることに意味があるのか、もっと安い料金で利用できないか…などを精査し、利用するようにしましょう。
「お金が貯まればいいな~」とボーッと考えて過ごしているだけでは、いつまで経っても貯まりません。貯めるには、何か行動を起こす必要があります。「このままではまずい!!」と思ったそのときが、貯め始めるチャンス。最初の一歩を踏み出すときです。まずはこの3ステップから行動を起こしてみてはいかがでしょうか。