漫画家・栗田あぐりさんがTwitterで発表している短編シリーズ漫画「僕の奥さんはちょっと怖い」に、注目が寄せられている。タイトルの通り、少し怖い奥さんと、彼女に気圧されそうになる旦那さん、2人の関係が描かれるこのシリーズ。一見すると緊張感があるようでいて、ギャップのある甘い描写などから好評を得ている。

ある夜、帰宅した旦那さんを迎えながら、奥さんが冷たげに口にする。「今日寒いわね。でもエアコン壊れてるから」。ブルブルと凍えながら「そうなの!?」とうろたえる旦那さんに、彼女は「温まれるようにお風呂沸かしたわ」と告げる。少し驚いたように旦那さんは、「でも僕が入っている間、君が寒いんじゃない? 大丈夫?」と心配。「大丈夫なわけないじゃない!」とキッと怒った表情を見せる奥さんに、旦那さんは「だよね!? ごめん…」と謝る。

  • 栗田あぐりさんによる漫画「僕の奥さんはちょっと怖い。その3」(1ページ目)

が、その一方で「…ん? これはもしかして…」と勘付く彼。次の瞬間には「一緒に入…」と言いかけるも、奥さんがかなり食い気味で「良いわよ」と答える。内心で「そんなに一緒に入りたかったのかー!!」とツッコミつつも赤面する旦那さんに対し、奥さんは彼の仕事かばんを抱きかかえながら「新しい入浴剤買ったの」と優しく嬉しげな表情。そんな彼女に旦那さんは思う。「僕の奥さんはちょっと怖い…怖いくらい素直じゃない。そこがとても可愛いです」と。

  • 漫画「僕の奥さんはちょっと怖い。その3」(2ページ目)

続くストーリーで描かれるのは、その後、泡風呂に入浴中のシーン。奥さんはまた少ししかめっ面で「ちょっと何でそっちに座ってるのよ」と、向かい側にいる旦那さんに向けて言う。旦那さんが座るのは、熱いお湯が出る側。彼自身も「君がヤケドしたら困るだろ?」と返す。それに「貴方だってヤケドしたら困るじゃない」とやや怒りながら気遣いの言葉をかける。「そうだけど別に気を付ければ…万が一ヤケドしても男だし…」と相変わらず狼狽える旦那さん。

  • 漫画「僕の奥さんはちょっと怖い。その4」(1ページ目)

それに奥さんの方は、プンプンしながらも「2人とも大丈夫な方法があるでしょ」と指摘する。「??」と疑問を浮かべる彼に奥さんが取った行動は、お湯の出ていない側に2人で重なって座ること。「こういうことかー!!」と恥ずかしそうに目をつむる彼に、奥さんは泡をつけた顔で、振り返りながら「泡ついてるわよ~」と再び優しく、嬉しそうに笑う。そして旦那さんも「僕の奥さんはちょっと怖い…怖いくらい素直じゃない。そこがとても可愛いです」…改めてのノロケだ…。

  • 漫画「僕の奥さんはちょっと怖い。その4」(2ページ目)

リプライには、前編では「甘え下手な奥さんいいなあ…」「か、可愛い過ぎて怖い」「素直じゃないけど、食い気味で答える当たり気持ちがダダ漏れで可愛すぎ」「奥さんの可愛さが尊いです。『新しい入浴剤買ったの』なんてセリフも愛らしくて好き」と素直になれないものの可愛らしい奥さんに称賛の声が。後編にも「向かい合うと恥ずかしいんでしょ! 実は照れ隠しでしょ! あ~この奥様怖い!」「毎度のことながらイチャついてからの奥さんの顔好き」「風呂入る前にキュンとして中でもキュンするのかぁ」「可愛い。最後のコマの笑顔で私のハートがとろけそう」と様々な賛辞が寄せられている。なお、作者の栗田あぐりさんは、「奥さんがお風呂一緒に入りたかったからエアコンを破壊した説」や「エアコンを(故意に)壊した説」というコメントに「そもそも壊れてなかった説」と返している。

栗田さんは、集英社とミクシィによるウェブ漫画サイト「スポバトマンガ研究所」にて『ダン×バド』を隔週で短期連載中。また、栗田さんは、TwitterやpixivなどのSNSでも多くの作品を投稿している。そちらでは「外面男子と不器用女子が良い感じになりそうでならない話」シリーズや、そこからのスピンオフのようなシリーズとなる「僕の奥さんはちょっと怖い」を展開しており、今回の作品は後者のシリーズ内の第3話と第4話にあたる二作。第1話でも、一見怖くツンツンしているようでいて実際は素直になれない奥さんと、彼女に狼狽しながらも応える旦那さんの一夜の様子が描かれている。