藤井猛九段との人気棋士対決を制す
永瀬拓矢叡王への挑戦権を争う、第5期叡王戦本戦トーナメント(主催:ドワンゴ)の準々決勝、豊島将之竜王・名人-藤井猛九段戦が12月26日に行われました。結果は豊島竜王・名人が勝利し、ベスト4進出を決めました。
先手の豊島竜王・名人の居飛車に対し、藤井九段は自身の代名詞とも言える四間飛車を採用しました。「藤井システム」を考案した作戦家らしく、序盤から工夫を凝らす藤井九段に対し、豊島竜王・名人は慎重に駒組みを進めます。穴熊は断念したものの、金銀四枚の左美濃に囲った豊島竜王・名人が仕掛けて開戦。ここでの折衝で藤井九段が対応を誤ってしまったため、豊島竜王・名人がリードを奪います。
懸命に追いすがる藤井九段の攻めに対し、正確無比な受けで差を詰めさせない豊島竜王・名人。最後は自玉を鉄壁にしてから、確実な攻めで敵玉を追い詰め、151手で勝利を収めました。
豊島竜王・名人は次戦で、菅井竜也七段-佐々木大地五段戦の勝者と挑戦者決定三番勝負進出を懸けて対局します。叡王戦の次の対局は29日に行われる、本戦2回戦の塚田泰明九段-広瀬章人八段戦です。