1勝1敗で迎える第3局、山本博志四段戦は1月27日
折田翔吾アマがプロ入りを懸けて戦う「棋士編入試験五番勝負」の第2局が、12月23日に大阪「関西将棋会館」で行われました。
第1局を快勝し、幸先のよいスタートを切った折田アマ。第2局の相手は今年4月に四段デビューを果たした出口若武四段でした。出口四段は奨励会三段のときに新人王戦で準優勝した経験もある新鋭で、当然ながら強敵です。折田アマが試験に合格するためには全部で3勝が必要ですが、もしも本局に勝てば2勝0敗。合格がぐっと近づく、とても大きな一局でした。
先手の折田アマが選んだ作戦は相掛かり。先手番らしく、右銀を繰り出して攻勢をとりました。その後、先手が銀冠の好形を築いたのに対し、後手は壁銀という悪形に。見た目には先手が十分にも見えましたが、後手には角を手持ちにしているという主張があって、形勢は難解でした。
その後、壁銀を解消することができた後手がペースを握ると、先手からの攻めにカウンターを決めて優勢に。終盤戦に入ると先手玉に厳しく迫り、折田アマの粘りを振りきって142手で勝利しました。「壁銀を解消させてしまったのがよくなかったです。結果もそうですが、内容が非常に芳しくありませんでした」と折田アマ。
痛い黒星を喫した折田アマの成績は、これで1勝1敗。残り3戦で2勝1敗以上が合格ラインとなりました。
今後の試験官は、第3局が三間飛車党の山本博志四段、第4局が棋王戦の挑戦者にあと1勝と迫っている本田奎四段、第5局が今年の11月に加古川青流戦で優勝を果たした池永天志四段と続きます。難敵ぞろいですが、10勝2敗で編入試験の資格を満たしたことを考えれば、乗り越えられない壁とも思えません。
次局、第3局は来年の1月27日に行われます。「また鍛え直して、次も頑張りたいと思います」と、抱負を語った折田アマ。更なる挑戦に注目です。