2020年東京オリンピック・パラリンピックのメイン会場となる新国立競技場で12月21日、「国立競技場オープニングイベント ~HELLO, OUR STADIUM~」が開催された。イベントには陸上100メートル走の世界記録保持者であるウサイン・ボルトさんや、日本のトップランナーである桐生祥秀選手やケンブリッジ飛鳥選手らが参加した。
設計に建築家の隈研吾氏らが携わった新国立競技場のコンセプトは、木と緑にあふれた「杜のスタジアム」。ドーナツ形の屋根部分に国産木材を活用するなど、随所に木材に対するこだわりを見せたデザインに仕上がっている。
一般来場者への新競技場のお披露目の場となった同イベントでは、「文化」「音楽」「スポーツ」の各コンテンツが展開された。
「文化」コンテンツでは、太鼓芸能集団「鼓童」が国立競技場の竣工を祝う演奏を披露。力強い太鼓の音色がスタジアム内にこだまし、会場の熱気が高まった後にスペシャルサポーター・松岡修造さんが登場。「鼓童」のメンバーと共に太鼓を演奏し、来場者を沸かせた。
「スポーツ」コンテンツでは、肉体や偏見、常識の壁を越えてアスリートたちが競うエキシビジョンレース「ONE RACE」が実施。アスリートとパラアスリートがそれぞれ200メートルを走り、1つのバトンをつないだ。独自に開発された丸型のリングバトンには「世界を一つに」の思いが込められているという。
さらには、「キングカズ」ことサッカー元日本代表の三浦知良選手や、ラグビーのリーチマイケル選手や田中史朗選手も登場。三浦選手はユニホーム姿でピッチに現れると、新たな芝生の感触を確かめるかのようにドリブルを開始。ひとしきりドリブルを楽しんだ後、スタンドに向けて大きくボールを蹴りこんでピッチを後にした。
「音楽」コンテンツでは、国民的音楽グループ・DREAMS COMETRUEと嵐が出演した。「DREAMS COME TRUE」が「決戦は金曜日」などを、嵐が「A・RA・SHI」などを歌い上げると、会場のボルテージは最高潮に達した。
フィナーレには2人組ユニット「ゆず」がサプライズで登場し、「栄光の架橋」を来場者と一緒に歌い、オープニングイベントは幕を閉じた。
photo by 宮川朋久