iPhoneをパソコンとつなぐ最速のケーブルというと、最速が「データ通信速度」を指すのか「充電完了までにかかる時間」を指すのかで大きく変わってきます。パソコン側のUSBポートがUSB-Aなのか、USB-C(Type-C)なのかでも変化がありそうな気もしますから、はっきり整理しておきたいところですね。

データ通信速度に関していう場合、iPhoneとは必ずLightning端子で接続されるため、理論上の最高速度は480Mb/秒とどのケーブルを選んでも差がありません。Lightningのデータ通信はUSB 2.0規格に準ずるため、パソコン側のUSBポートがUSB 1.0準拠でないかぎり、USB 3.1対応のパソコンであってもUSB 2.0の速度でデータ通信が行われます。

充電完了までにかかる時間という意味では、「USB-C Lightningケーブル」が有利です。パソコン側にUSB PD(USB Power Delivery)対応のUSB-Cポートが用意されている前提になりますが、USB PDを利用して充電が行われるため、片側がUSB-AのLightningケーブルより速く充電が完了します。

ところで、iPhone 6以降のiPhoneは入力電流が2.1Aと2.4Aに対応しています。接続するパソコンがMacの場合、USB-A端子搭載モデルは最高2.1A、USB-C端子搭載モデルは最高2.4Aでの出力に対応していますから、USB-C Lightningケーブルで接続するほうが充電は短時間で完了します。

パソコン以外に目を向ければ、iPhone 8以降のモデルは9V/2A(18W)のUSB PD充電に対応しているので、PDO(Power Data Object、USB PDとして供給可能な電源)が9V/2Aに対応したACアダプタやモバイルバッテリーを用意すれば高速充電が可能です。いずれにしても、充電に関していえばUSB-C Lightningケーブルが最速ということは確かです。

  • iPhoneをパソコンとつなぐ最速のケーブルは?

    充電は「USB-C Lightningケーブル」が最速です