オッポジャパンは12月19日、同社の1年を締めくくる記者説明会を開催しました。2019年の「約束」としていた6つの事柄は年末までに果たしたと、同社の鄧宇辰(トウ・ウシン)社長は胸を張ります。2020年はさらに6つの約束を果たすとし、その中で「5Gスマートフォンを発売する」(鄧社長)と意気込みを示しました。
中国のスマートフォンメーカーとして、日本国内の参入2年目となった2019年、OPPOブランドは順調だったというのが鄧社長の判断です。鄧社長が2019年3月に示した約束は、10倍ズームスマートフォン、おサイフケータイ・防水端末、最新Renoシリーズの投入、そしてアフターサービスや販路の強化といったものでした。
10倍ズームモデルとなるのは「Reno 10x Zoom」。潜望鏡(ペリスコープ)型のカメラを内蔵し、ハイブリッドズームも駆使して10倍ズームを実現した製品です。それでありながらボディは薄型で、インカメラをポップアップ型にするといった先進機能も盛り込まれていました。
Reno Aは、防水防塵性能に加えて、FeliCaを搭載しておサイフケータイをサポート。さらに、大容量バッテリーを搭載するなどした「A5 2020」も投入。スマートフォンのラインナップを拡充しました。「多くの消費者に好評で、SIMフリー市場の販売ランキングで数回トップを取れた」(鄧社長)とアピールします。
アフターサービスの強化では、2019年12月1日からカスタマーサービスの提供を開始。集荷修理サービスを開始することで、交換修理のハードルがぐっと下がりました。ここでも「常に顧客優先」(鄧社長)は強調します。「これからも日本の消費者により便利なアフターサービスを提供できるようにしていく」(鄧社長)としました。
こうした点からも、「日本のユーザーと密に対話する」ことを重視した施策として、日本に適したコミュニケーション、販路とタッチポイントの拡大という、2つの約束も果たしました。具体的には、映画祭や指原莉乃さんを起用した広告、販売チャネルを40まで拡大といったものです。販路は2019年1月に比べて4倍に拡大したそうです。
2年目の約束を順調に果たした鄧社長は、3年目となる2020年の新たな約束を明らかにしました。まずはスマートフォンのラインナップとして、「OPPOの技術の粋を集めた、ハイエンドモデルの発売」「5Gスマートフォンの発売」「防水・FeliCa搭載の新機種の発売」を実施します。
OPPOは、グローバルではすでに5Gスマートフォンを発売しています。2020年には日本でも5Gの本サービスが開始されるため、これに合わせて対応スマートフォンを発売する計画です。鄧社長は、「1機種だけとは言っていない」とコメント。複数の5G対応モデルを発売する可能性も示唆しました。
グローバルモデルだけでなく、日本市場に合わせて防水防塵・FeliCa搭載のスマートフォンも投入する計画です。「日本市場は求められる基準が高い。日本でしっかりと価値を提供する」(鄧社長)と意気込みます。
「日本市場は一足飛びに向かっていけるものではなく、堅実に一歩一歩進んでいかなければならないマーケット」と鄧社長。製品を投入するだけでなく、今後の約束としてOPPOブランドの強化、さらなる販路の拡大、アフターサービスの継続強化を挙げて、日本市場へさらにコミットする方針を示しています。
さらにOPPOは、グローバルではスマートフォンメーカーとしてだけでなく、スマートデバイスを活用した新たな世界観を打ち出そうとしています。スマートフォンを中心にしつつ、スマートウォッチがそれを拡張し、さらにAIやディープラーニングによってデータに価値を生み出す……という大きな枠組みです。スマートイヤホンは音声対話を提供し、「将来的には音声AIの重要なポータルとして、優れたユーザー体験を提供する」(OPPO 5Gラボ ディレクターのシャ・ヤン氏)ことを目指します。
こうしたスマートデバイスは、「準備が整い、販売チャネルを確立できたら日本市場でも販売する。期待して欲しい」(鄧社長)とアピール。2020年、オッポは日本市場にさらなる驚きをもたらしそうです。