16日に最終回を迎えるフジテレビ系月9ドラマ『シャーロック』(毎週月曜21:00~)で主演を務める歌手で俳優のディーン・フジオカがこのほど、囲み取材に応じ、誉獅子雄役を演じてきた感想や役作りについて語った。
名探偵・シャーロックと医師・ワトソンの名コンビによる古典ミステリーの傑作を、現在の東京を舞台に映像化。原作上“シャーロック・ホームズ”にあたるディーン演じる誉獅子雄と、“ジョン・ワトソン”にあたる岩田剛典演じる若宮潤一が、バディを組んで数々の難事件に挑んできた。
いよいよ物語は完結へと向かうが、ディーンは獅子雄役について「最初は過去にあったシャーロック像に似過ぎないようにという気負いがありましたが、それがなくなりました。獅子雄というキャラクターとして生き始めているというか、“っぽいよね”というのが明確になってきて、らしくないこともチャレンジできるようになり、思ったよりも自由なキャラクターだなと思いました」と捉え方が変化。また、「興味の対象や衝動に対して正直なところは愛すべきところだと思いますし、論理的に謎を解いているだけではなく、現場で常に笑いが起こるような掛け合いができる遊べるキャラクターで良かったです」と話した。
一貫して意識してきたことは「セリフの言い回しやスピード。視線の振り方を、あえて見なかったり、あえて見たり。あと、常にゲームを楽しんでいる余裕など」とのこと。また、獅子雄の設定として「ドアは閉めない」と説明されたことがとても印象に残っているそうで、「冷蔵庫を開けてもドアは閉めない。玄関のドアを開けてもドアは閉めない。一度決めるとやり続けないといけないので、『本当にそれでいいんですか?』って聞きましたね。今のところちゃんとクリアできていると思います」と笑った。
獅子雄が推理していく中で毎回登場するバイオリンのシーンのために猛特訓したことも明かし、「バイオリンはずっと練習しています。何かに対する興味や衝動が強いことを表現するためにも、バイオリンの指さばきなどが形として成立していることが説得力だと思うので、そこはずっと意識していました」と説明。「7話くらいまでは撮影日以外にも練習日を設けていたんですけど、7話以降くらいから撮影日以外は先生についてもらわなくても自分で練習の仕方がわかるように」と成長の手応えを語り、「本当はその段階から1話を撮影したかった。1話のバイオリンは見たくないです(笑)。もうちょっと時間があったらよかったのに」と悔しさも見せた。
また、「撮影の場所によって、バイオリンを弾くというだけではなく、撮影面でいろんな挑戦もあったので、すごく鍛えられました。バイオリンをやる機会をいただけたのはすごいありがたい。バイオリンが楽しいと思うところまでこられたので」とバイオリンとの出会いに感謝。自身の音楽活動に取り入れる可能性を聞かれると「押せば自分が思った通りの音がでる楽器ではないので、ライブでやるとしたらもっと練習が必要。音楽活動で生かせるかわからないですけど、ストリングス(弦楽器)の魅力をより知れたことでアレンジにそういうものをフィーチャーすることはあると思います」と語った。
原作の『シャーロック・ホームズ』はシリーズとして愛されているだけに、次作への意欲を聞かれると「このメンバーで一緒にお仕事をさせていただくのは楽しいので、続きがあるのであればありがたいことだと思いますし、見たいと言っていただけることはうれしいことなので、続きがあったらいいなと思います」と回答。「たとえば、獅子雄の過去をエピソード0としてやったら面白いなと思います」と笑顔で話した。
さらに、視聴者に向けて「1人でも多くの方に見てもらいたいと思って作っているので、面白いと思っていただけたらぜひ声を大にして周りに伝えてもらいたいです。それが次につながったり、新しい物語を作る原動力になるので、いいと思ってもらえたら言葉にしていただけたら。記憶に残るとうれしいです」とメッセージを送った。
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