シャープの家電「PLAINLY(プレーンリー)」シリーズから、3合サイズのIH炊飯器「KS-HF05B」が12月12日に発売となりました。価格はオープンで、推定市場価格(税別)は23,000円前後です。

PLAINLYは、「毎日をもっとここちよく」をコンセプトにしたシャープの新しい家電シリーズ。2019年10月から、単機能レンジや5合炊き炊飯器が発売済みです。新モデルのKS-HF05Bに合わせて開催したプレスセミナーでは、PLAINLYシリーズの製品展示に加えて、PLAINLYの炊飯器で炊いたごはんの試食や、12月下旬に発売予定のガラスドア冷蔵庫「SJ-GD14F」もチェックできました。

  • シャープ「PLAINLY」シリーズ、3合炊きIH炊飯器「KS-HF05B」

    PLAINLYシリーズの3合炊きIH炊飯器「KS-HF05B」(12月12日発売)

  • シャープ「PLAINLY」シリーズ、ガラスドア冷蔵庫「SJ-GD14F」、単機能レンジ「RE-TF17S」

    12月下旬に発売を予定しているのは、ガラスドア冷蔵庫「SJ-GD14F」。137Lサイズで、カラーはブラックとホワイト系の2色。価格はオープン、推定市場価格(税別)は20,000円前後。冷蔵庫の上にあるのは、2019年10月に発売されたPLAINLYの単機能レンジ「RE-TF17S」,A@

必要最小限の機能とデザイン、価格もちょうどいい「PLAINLY」

シャープは、AIoT機能を搭載したインターネットに接続する家電など、高機能な製品をたくさん手がけています。そんなシャープの新しい家電シリーズとなるPLAINLYは、機能もデザインもシンプルなのが特徴。少人数の世帯に向けたコンパクトな製品が基本となり、価格もリーズナブルなラインナップです。

2019年12月現在、単機能レンジ「RE-TF17S」、オーブンレンジ「RE-WF18A」、5.5合炊きサイズのIHジャー炊飯器「KS-HF10B」という3モデルが発売済み。さらに、12月12日発売の3合サイズIHジャー炊飯器「KS-HF05B」、12月下旬発売のガラスドア冷蔵庫「SJ-GD14F」がシリーズのラインナップとして追加されます。

  • シャープ「PLAINLY」シリーズ、オーブンレンジ「RE-WF18A」、単機能レンジ「RE-TF17S」

    庫内容量18Lのオーブンレンジ「RE-WF18A」(写真左)と、庫内容量17Lの単機能レンジ「RE-TF17S」(写真右)。シンプルながら、ハンドルやボタンの一部が金属製で高級感も感じさせます。推定市場価格(税別)は、RE-WF18Aが35,000円、RE-TF17Sが20,000円

オーブンレンジは左から右、単機能レンジは上から下へと順に操作するボタン配置によって、迷いにくい操作性。オーブンレンジと単機能レンジとも、フラット庫内で掃除しやすいうえに、食品や量に関係なく加熱時間を自動設定できる絶対湿度センサーを備えています。シンプルなデザインと機能でリーズナブルながら、シャープのこだわりを感じますね。

  • シャープ「PLAINLY」シリーズ

    レンジのデザインで要となるハンドル部分だけでも、「見た目」と「持ちやすさ」を両立するために多くの試作品が作成されたそう

  • シャープ「PLAINLY」シリーズ、冷蔵庫「SJ-GD14F」

    こちらは2019年12月下旬発売の137L(冷蔵庫91L・冷凍庫46L)容量の冷蔵庫「SJ-GD14F」。推定市場価格(税別)は65,000円ながら、ガラスタイプの高級感あるデザイン。なんと、プラズマクラスターで除菌されたクリーンな冷気を、庫内循環させる機能を持っています。トップテーブルは100℃耐熱なので、オーブンを乗せられるのもうれしいポイント

  • シャープ「PLAINLY」シリーズ、冷蔵庫「SJ-GD14F」

    専用のビスを引き抜くことで、工具を使わずに、ドアを右開きにも左開きにもできる「つけかえどっちもドア」に対応。引っ越しや部屋の模様替えのとき、冷蔵庫を移動しても安心です

「炊飯器の神様」が手がけたのは、食感にこだわったごはん

今回のセミナーで一番の注目製品は、IHジャー炊飯器です。実はこの炊飯器、元三洋電機で業界初となる圧力IH炊飯器を世に送り出した炊飯器の神様、下澤理如氏がプロデュースしているんです!

  • シャープ「PLAINLY」シリーズ、3合炊きIH炊飯器「KS-HF05B」、5.5合炊き「KS-HF10B」

    PLAINLYシリーズのIH炊飯器。写真左は2019年10月発売の5.5合炊き「KS-HF10B」。写真右が新発売の3合タイプ「KS-HF05B」。5合タイプはブラックのみ、3合タイプはブラックとホワイトの2色が用意されています

  • シャープ「PLAINLY」シリーズ、3合炊きIH炊飯器「KS-HF05B」、5.5合炊き「KS-HF10B」

    普及価格帯の製品ながら、ツヤのある天板、本体横はマット調の素材などと、デザインも目を引きます。フタを開くと、凹凸が少ないステンレス製のフレームで、見た目だけではなくメンテナンス性も高いと感じました

  • 炊飯器の神様、下澤理如(しもざわまさゆき)氏

    K・ラボの主宰で「炊飯器の神様」と呼ばれる下澤理如(しもざわまさゆき)氏

PLAINLYのIHジャー炊飯器の推定市場価格(税別)は、5.5合タイプのKS-HF10Bが25,000円、3合タイプのKS-HF05Bが23,000円となります。PLAINLYシリーズということもあり、最近の高級炊飯器と比較するとかなり値ごろ感のある価格帯です。

このため、IH機能はあるものの、圧力機能は搭載していません。セミナーで登壇した下澤氏は、「炊飯はおもに吸水・煮る・焼く・蒸すの4工程で構成されており、それぞれの火加減と時間のバランスを最適化することで、圧力がなくても美味しいと感じる炊飯プログラムを完成させた」とコメントしました。

  • かまどのごはんのように、「はじめチョロチョロ中ぱっぱ……」の火加減を再現しています

  • シャープ「PLAINLY」シリーズ、3合炊きIH炊飯器「KS-HF05B」

    圧力式ではないためか、炊飯後に洗う必要があるのは内釜と内フタだけなのも、個人的に気に入ったところ。内釜は均一に熱を入れやすい丸底構造で、5.5合タイプは3mm、3合タイプは2mmの厚釜を採用しています。写真は3合タイプの内釜。軽量なので洗米や洗浄がしやすそうです

もうひとつ、下澤氏がPLAINLYの炊飯器で目指したのが食感。ごはんの美味しさは「食感」と「味」で決まるのですが、総合的に美味しさを判断するときにもっとも重要なのは食感なんですって。そこで、吸水時の水温度と給水時間を変えて炊飯することで、同じ水の量でも異なる「ふっくら」「しゃっきり」という食感を炊き分けたとのこと。

  • シャープ「PLAINLY」シリーズ、3合炊きIH炊飯器「KS-HF05B」

    通常は必要なメニューのみ表示するシンプルな見た目ですが、写真では特別にKS-HF05Bで全メニューを表示してもらいました。「ふっくら」「しゃっきり」のほか、無洗米、玄米、炊きこみ、おかゆといったメニューがあります。メニュー数は多いとはいえませんが、一般的によく使われるメニューはきちんとおさえている印象

実際にPLAINLYのIHジャー炊飯器で炊いたごはんを試食しました。下澤氏は「米の甘みを引き出すよりも、美味しい食感を重視した炊飯」とコメントしていましたが、「ふっくら」で炊いたごはんは甘みもしっかり感じられます。試食ではサワラの西京漬けも登場し、米が主張しすぎずしっかりとおかずの味を引き立てていました。

  • シャープ「PLAINLY」シリーズ、3合炊きIH炊飯器「KS-HF05B」

    「ふっくら」で炊いたごはん。ツヤツヤとして見た目も美味しそう!

一方、「しゃっきり」で炊いたごはんはおにぎりとして。こちらは「ふっくら」炊飯ほど食べてすぐの甘みは感じられませんでしたが、さわやかな旨みが伝わってきます。「食感にこだわった」というだけあり、おにぎりを食べると粒が口の中でほぐれる印象で、かみしめると米の弾力を楽しめました。食感の楽しさだけではなく、かむほどにじわじわと口の中で旨みが増すので、塩だけといったシンプルな味付けでも最後まで美味しくいただけます。

  • シャープ「PLAINLY」シリーズ、3合炊きIH炊飯器「KS-HF05B」

    「しゃっきり」で炊いたごはんのおにぎり。冷えていますが、ツヤが残っています。試食したおにぎりは比較的しっかり握られていましたが、米一粒一粒の存在感がありました