アクイス クリーンオーシャンリミテッドエディション
海のプラスチックゴミが大きな社会問題となっている。その量は世界で年間800万トン超。それらは海流で局地的に集められ、まるで陸地のように見える。ゴミそのものを飲み込んで死んでしまうクジラやイルカの話を、多くの人が耳にしたことがあるだろう。
問題はそれだけにとどまらない。マイクロプラスチックを魚が食べ、それを人間が食べるといったように食物は連鎖する。ヨーロッパでは、一人あたり平均1万1千粒のマイクロプラスチックを魚を通して食べているとの説があり、これをもとに考えれば、日本人はおそらくその倍以上となるだろう(ただし、マイクロプラスチックが人体内にとどまる割合はまだ知られていない)。
このような状況を改善すべく、世界の10大河川にプラスチックをフィルタリングする浮遊構造物を設置する計画が進められている。プラスチックが河口から海へと流れ込む前に、選り分けようというアイディアだ。この構造物は海に浮遊しているだけなので、動力を必要とせず、魚道が設けられているため魚を傷つけることもない。
計画を推進しているのは「パシフィック・ガベージ・スクリーニング」という非営利団体で、5年以内の実用化を目指す。オリスは、その活動を支援しているのだ。そのメッセージ発信と支援の一環として発売されたのが、人気のダイバーズ「アクイス」シリーズの環境活動を支援するモデルだ。
「アクイス クリーンオーシャンリミテッドエディション」は、ダイヤルに新色のアクアブルーを採用。海洋の美しさを象徴するその色は、世界の海を大切にしようというメッセージとなっている。裏ぶたにはPET製のメダルがはめ込まれているが、これは海から回収されたプラスチックが原材料で、ひとつひとつ模様が異なるという。これも「捨てればゴミでも使えば資源」というオリスのメッセージだ。
ケースとブレスレットはマルチピースSS(ステンレス・スチール)製で、ケース外径は使いやすい39.5mmで、ユニセックスとしても魅力的。防水性能は30気圧。ムーブメントは自動巻の「キャリバー オリス743」で、パワーリザーブは38時間。環境に優しい藻とリサイクルプラスチック製のスペシャルボックスが付属。価格(税別)は260,000円で発売中。世界限定2,000本。
アクイス グレートバリアリーフリミテッドエディションIII
10年以上前から海洋環境保全活動に投資し、協力してきたオリス。その象徴ともいえる「アクイス グレートバリアリーフリミテッドエディション」は、グレートバリアリーフ・サンゴ礁保護基金と共同開発されたモデル。2010年を皮切りに、2016年に「グレートバリアリーフリミテッドエディションII」、2019年は新作の「グレートバリアリーフリミテッドエディションIII」が発表、発売された。
ケースは存在感のある43.5mmで、ブレスレットともに素材はSS。ダイヤルにサンバーンのアクアブルーを採用、今回は日付表示がポインターデートというディスク表示になっている。イエローのポイントが日々移動していくので、毎日少しずつダイヤルデザイン(印象)が変わるのが面白い。9時位置の針は、なんとスモールセコンド。ケースバックには、グレートバリアリーフの珊瑚と南十字星が刻印されている。
防水性能は30気圧。ムーブメントは自動巻のキャリバー オリス743ベースで、パワーリザーブは38時間。こちらも藻と再生プラ製の環境にやさしいスペシャルボックスにセットされる。価格(税別)は280,000円で発売中。世界限定2,000本。
ビッグクラウン ポインターデート
オリスのアイコニックな存在として、1938年に誕生して以来、ずっと製造され続けてきた「ビッグクラウン ポインターデート」。2018年に80周年を迎えた本シリーズのニューモデルは、ブロンズ製のコインエッジベゼルリングが特徴。ケースは着けやすい36mmで、ダイヤルカラーはクラシカルなデザインにマッチするインディゴブルー。
ケース素材はマルチピースSS、風防は両面ドームシェイプ、内面無反射コーティングのサファイアガラス。ケースバックはシースルー(ミネラルガラス)で、防水性能は5気圧。
ストラップは、ベジタブルタンニンなめしのレザーストラップ。化学薬品などをできるだけ使わない製品づくりに取り組もうという、環境を意識したオリスらしいメッセージが込められている。自然素材なので肌にも優しく、ブロンズベゼルとともに経年変化による色の深まりを楽しみたい。
太めの一枚革を使った巻き込み縫製のカーフストラップのモデルも用意されており、こちらはレディースモデルとなる。が、時計本体は同一のもの。価格は両モデルとも22万円で発売中。