中国Xiaomi(シャオミ)がいよいよ日本市場へ参入。第1弾の製品として、スマートフォンの「Mi Note 10」「Mi Note 10 Pro」を投入します。ほかにも、「Miスマートバンド4」や「Mi IH炊飯器」といったIoT機器、さらにはスーツケースも投入しますが、やはり注目はMi Note 10でしょう。
何といっても、1億800万画素という超弩級の高画素センサーを搭載しているカメラ機能が特徴です。発売はMi Note 10が12月16日から、Mi Note 10 Proが23日から。税別価格はそれぞれ52,800円、64,800円です。
Mi Note 10は、6.37インチAMOLEDディスプレイを採用。5,260mAhの大容量バッテリーによって、2日以上のバッテリー駆動時間を実現したとしています。30Wの急速充電に対応し、大容量バッテリーながら65分で100%の充電が可能です。
SoCはSnapdragon 730G、メモリは6GB、ストレージは128GB(Mi Note 10 Proはメモリ8GB、ストレージ256GB)を搭載しています。スペック的にはミドルクラスとして十分な内容です。
繰り返しになりますが、最大の特徴はやはりカメラ。背面は5レンズの「5眼カメラ」となっており、メインカメラは有効1億800万画素の1/1.33インチセンサーです。
1億800万画素といって思い浮かぶのは、富士フイルムの中判デジタルカメラ「GFX100」です。GFX100は、対角55mmのセンサーで1億200万画素を実現しています。Mi Note 10とMi Note 10 Proは、それよりはるかに小さい1/1.33インチというセンサーサイズで同等の画素数を実現しているのですから、かなり難しいチャレンジであることは間違いないでしょう。
カメラは、メインの1億800万画素カメラに加え、画角がそれぞれ2倍、5倍、0.6倍となるカメラ、さらには約2cmまで寄れるマクロカメラを搭載しています。マクロへの切り替えは手動ですが、被写体にグッと近寄れるのは大きな魅力です。
1億800万画素という高画素は本来、単体での撮影よりも、4つの画素を1つの画素として用いる技術での利用が有効です。Mi Note 10とMi Note 10 Proの1億800万画素カメラはSamsung製のセンサーを採用しており、このセンサーは(4つの画素を1つの画素として用いる)「Tetracellテクノロジー」を持っています。Tetracellテクノロジーを有効にして撮影した場合は、約2,700万画素の写真になります。
画素数が多いと、より細かい部分まで記録できるようになるので、撮影した画像を拡大しても解像度の高い画像となります。デメリットとしては、記録画素数が多くなるため、処理に時間がかかり、保存時間も長くなることが挙げられます。
実際にMi Note 10は撮影間隔が長く、特に108Mモードでは1枚撮影するとすぐに次の撮影ができません。このあたりは、ミドルクラスのSoCを搭載していることも影響している可能性があるでしょう。
再生画面で拡大再生すると、どんどん拡大できます。今回は撮影画像をMi Note 10上でしか見ていないのですが、実際に1億800万画素の画像をそのまま表示しているかどうかまで確認できませんでした。
上記のような気になる点はあっても、1億800万画素という画素は強烈。しっかりと固定して日中の風景などを撮影する場合は、すばらしい解像感の写真が期待できます。普段の撮影に使うものではありませんが、スマートフォンカメラの新しい可能性として期待が持てます。
また、ナイトモード、ポートレート、強力な手ブレを搭載した「Shoot Steadyビデオ」、3,200万画素と高画素のインカメラといった、最近のトレンドを抑えたカメラ機能も備えています。日ごろ使うスマートフォンカメラとしても問題ないでしょう。操作感はキビキビとした印象ではないので、じっくり撮影するのに向いているカメラといえるかもしれません。