東武鉄道は9日、東武アーバンパークライン(野田線)のダイヤ改正を2020年3月14日に実施すると発表した。全線で急行運転を開始して所要時間の短縮を図るほか、特急「アーバンパークライナー」の運転区間拡充、他社線との接続駅における平日最終列車の繰下げなどを実施する。

  • 東武アーバンパークラインのダイヤ改正は2020年3月14日に実施される

東武アーバンパークラインは逆井~六実間の複線化にともない、3月14日のダイヤ改正から運河~柏~船橋間で新たに急行運転を開始。これにより、大宮~柏~船橋間の全線で急行運転が実施されることになる。急行の停車駅は大宮駅、岩槻駅、春日部~運河間の各駅、流山おおたかの森駅、柏駅、高柳駅、新鎌ケ谷駅、船橋駅とされた。

大宮~柏~船橋間の急行は平日・土休日の9~16時台、おおむね30分間隔で運転(一部列車は大宮~柏間の運転)。休日の日中時間帯において、同区間は最短76分で結ばれ、所要時間を16分短縮するという。柏~船橋間では、朝および夕夜間にも急行が運転される。平日夕夜間における所要時間は最短19分となり、11分の時間短縮となる。他社線利用と比べて乗換回数が少なく、移動時間も減少することから、千葉県内での南北移動や都心アクセス時の利便性向上も期待されている。

大宮~柏間では、新たな種別として区間急行(停車駅は大宮駅、岩槻駅、春日部~柏間の各駅)も設定。平日は8~9時台に柏発大宮行2本、16~17時台に大宮発柏行2本、土休日は朝に柏発大宮行4本、夕夜間に柏発大宮行7本、大宮発柏行9本を運転する。

  • 急行停車駅と所要時間の短縮イメージ

ダイヤ改正で特急「アーバンパークライナー」も一部変更。浅草駅始発の2本のうち、現行の「アーバンパークライナー1号」(大宮行)は春日部行の「スカイツリーライナー7号」に変更される。現行の「アーバンパークライナー3号」(大宮・野田市行)は「アーバンパークライナー71号」とした上で、野田市方面の運転区間を延長し、柏行として運転。柏行の列車はせんげん台~柏間がフリー乗車区間となる。

あわせて柏駅23時17分発・春日部駅23時57分着の「アーバンパークライナー73号」を新設。運河駅から春日部駅までをフリー乗車区間とする。特急料金は大人320円・小児160円。「アーバンパークライナー71・73号」ともに東武アーバンパークラインにおける停車駅は春日部~運河間の各駅と流山おおたかの森駅、柏駅とされた。

他社線との接続駅では、都心からの帰宅をより便利にするため、平日の最終列車を繰り下げる。大宮駅でJR宇都宮線・高崎線・埼京線の最終列車、船橋駅でJR総武快速線の最終列車、新鎌ケ谷駅で北総鉄道の最終列車と接続する列車をそれぞれ設定。流山おおたかの森駅ではつくばエクスプレスの最終列車と接続する1時0分発の列車(柏行)も登場する。柏駅では七光台行の最終列車を13分、高柳行の最終列車を34分繰り下げる。