宝塚歌劇団の元雪組トップスターの早霧せいな、演出家のいのうえひでのり、フリーアナウンサーの中井美穂、演劇ジャーナリストの徳永京子が8日、東京・赤坂のWOWOW本社で行われた「WOWOW presents 勝手に演劇大賞2019」第10回記念スペシャルトークイベントに出席した。
10回目の開催となる「WOWOW presents 勝手に演劇大賞」は、演劇ファンにこの1年間で上演された作品の中から最も輝いていたと思う作品や演出家、俳優をWEB投票してもらい、受賞者を勝手に表彰するというもの。WOWOWの放送演目に限らず、今年上演された全ての作品が対象となる。
昨年の同アワードで演出家賞を受賞したいのうえは「年間60から多いと80本ぐらい」演劇を見ているといい、今年観賞した舞台で面白かった作品を「ついこの前に観たんですが、ウチの高田聖子が出ていた月影番外地『あれよとサニーは死んだのさ』はすごく面白かったですね。久しぶりに小劇場で演劇を観た感じです。介護の話ですが、まっすぐやってないんです。終着点がどこに行くのかスリリングがあり、収め方も面白いんですよ。あまりなかったタイプで、ノゾエ征爾くんが書いたというのが大きいですね」と感想を。
早霧は「ミュージカルだと『キンキーブーツ』ですかね。再演ですが、初演を観れてなかったので、初演を観れていないという思いが成就しました。皆さんパワフルだったし三浦春馬さんがすごかったんです」と三浦の演技を賞賛すると、今年は年間で200本以上演劇を観たという中井も「三浦春馬さんはブロードウェイで観て『やりたい』という希望があってついに実現し、体作りもハイヒールを履いてあれだけ踊ることもすごい訓練を何年もやってきた賜物だと聞きました。今年の舞台はイケメンの活躍がすごかったですね」と絶賛した。
ミュージカル以外では、松田龍平が宮沢賢治役を演じた『イーハトーボの劇列車』(演出・長塚圭史)をあげた早霧。「松田さんはあまりタイプじゃなかったんですけど、飄々としすぎて何を考えているんだろうという感じなんですが、それが最終的にその良さが伝わってきて思わずファンになったところが私のツボに入りました」と語った。
『WOWOW presents 勝手に演劇大賞』は、投票期間が12月31日までで、2019年に国内で上演された全ての作品が対象作品。投票方法は「勝手に演劇大賞」特設サイト(WOWOWのWEB会員登録が必要※登録無料)にて。投票各賞は作品賞がストレートプレイ部門、ミュージカル部門、2.5次元部門、演出家賞、女優賞、男優賞、新人賞。2020年2月下旬に「勝手に演劇大賞」特設サイトで発表される。