タスク管理ツールはその性質上、いちど「これ」と決めたツールを長期間に渡って使い続けることになりがちだ。一旦うまく回り始めれば多少使いにくくても慣れでカバーできることに加えて、多くのタスクを登録しているほど乗り換えに手間がかかることが主な理由だ。かれこれ10年以上、ずっと同じツールを使い続けている人も珍しくないのではないだろうか。
もっともここ数年で、タスク管理ツールはスマホ対応が急速に進んだほか、カンバン方式やポモドーロ・テクニックなど新しい考え方が次々と取り入れられて進化を遂げ、新しいサービスも続々登場している。メインで使えるサービスもあれば、既存サービスの補助に使えるサービスもあるなど、顔ぶれはさまざまだが、トレンドは確実に移り変わりつつある。
今回は、無料でも使い続けることができ、かつ直近2~3年以内に新登場したか、もしくは大幅な進化を遂げた、個人ユーザ向けのタスク管理サービスを4つ紹介する。
Microsoft To Do
「Microsoft To Do」は、豊富な機能が無料で使えることで人気の高いタスク管理ツール「Wunderlist」をベースに開発された、Microsoft製のタスク管理サービス。
初回リリース時点では省かれていたサブタスク機能なども実装され、操作性も含めてWunderlistとほぼ同じ使い方ができるようになった。ブラウザからの利用に加えてスマホアプリ、Windows/MacOS用アプリも用意されるなど、マルチプラットフォーム展開においては老舗サービス並に充実している。
Qovo
「Qovo」は、主に個人向けの国産プロジェクト管理サービス。カンバン方式でタスクを登録し、作業時間を記録しながら処理できるほか、各タスクをタイムラインで表示・確認できる機能も備える。
ユニークなのは「マンガ用タスクセット」「小説用タスクセット」などプロジェクトごとに用意されたタスクセットを簡単に追加できることで、同じ型のタスクを繰り返す場合に重宝する。上位のPro版ではこれらタスクテンプレートの登録や、Googleカレンダーとの同期にも対応。ブラウザ版のみ。
Pomodoro Tracker
「Pomodoro Tracker」は、厳密にはタスク管理サービスではなく、25分の作業ごとに5分の休憩を挟む、いわゆるポモドーロ・テクニックを用いてのタスク処理を支援するツール。
GoogleカレンダーやGoogle Taskから読み込んだタスクをリスト化して優先順位を付け、それらを上からポモドーロ・テクニックによって効率的に処理できるので、タスクをなかなか片付けられない人にぴったり。本サービス上での新規タスク登録ももちろん可能。スマホアプリはなくブラウザ版のみ。
Timo
「Timo」は、ユーザ登録なしで使える、ブラウザ型の個人向けタスク管理ツール。ホーム画面に表示される一週間分のリストにその週実行すべきタスクを書き込み、スケジュールを俯瞰しつつ処理するのに向く。
作業時間の計測にも対応。外観は前述の「Pomodoro Tracker」と似ているが、外部サービスからのタスク読み込みには対応しない。タスクはCookieで保持される仕組みなので長期利用には向かず、他サービスに登録済みのタスクの棚卸しに使うとよいだろう。