フジテレビのドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』(毎週日曜14:00~ ※関東ローカル)では、『ぼけますから、よろしくお願いします。 ~特別編~』を、8日に放送する。

  • (左から)母・信友文子さん、父・良則さん

『ぼけますから、よろしくお願いします。』は、昨年11月に公開されたドキュメンタリー映画。東京のミニシアター1館で公開されると口コミで評判を呼び、全国で劇場公開され9万3,000人を動員。今年10月には、文化庁映画賞で「文化記録映画部門」の大賞を受賞した。今回はこの受賞を記念して、記録映像を再編集・再構成した「特別編」を放送する。

映画の始まりは16年9月に2週にわたり放送された情報番組『Mr.サンデー』の特集企画。広島・呉市で生まれ育った「私」(信友直子監督)は、ドキュメンタリー制作に携わるテレビディレクターで、18歳で大学進学のために上京して以来、40年近く東京暮らしを続けている。

結婚もせず仕事に没頭するひとり娘を、両親は静かに見守っていたが、そんな「私」に45歳の時、乳がんが見つかる。めそめそしてばかりの娘を、ユーモアたっぷりの愛情で支える母。母の助けで人生最大の危機を乗り越えた「私」は、父と母の記録を撮り始めた。だが、ファインダーを通し、「私」は少しずつ母の変化に気づき始めた…。

14年、母はアルツハイマー型認知症の診断を受ける。その時から、90歳を超えた父が80代後半の母の介護をする日々が始まった。病気であることを突きつけられ苦悩する母、95歳で初めてリンゴの皮をむく父…認知症の患者を抱えた家族の日々を、娘である「私」の視点から丹念に描いている。