日本の文化のひとつである「お歳暮」。しかし、「お歳暮を贈ったことがない」「誰に、いつ贈ればいいのか分からない」など、お歳暮文化を身近に感じていない方も多いのではないでしょうか? そこで全国の20~40代のマイナビニュース会員へアンケートを実施。最近のお歳暮事情に迫ります! お歳暮のマナーも紹介するのであわせてチェックしておきましょう。

  • みんなの「お歳暮」事情に迫る

自ら進んで贈り始めた人は意外と少ない

■お歳暮を贈っていますか?

  • Q.お歳暮を贈っていますか?

アンケートの結果、お歳暮を「贈っている」と回答したのは57.7%でした。また、年齢が上がるにつれてお歳暮を贈る方が多く、若い世代にはあまり身近なものではないことがうかがえました。そこで、お歳暮を「贈る」と回答した方へ、初めて贈った時のきっかけについて聞いてみました。

■お歳暮を初めて贈った時のきっかけは何でしたか?

「お歳暮を貰ったお返しとして」、「結婚してから」、「お世話になったことへのお礼として」、「管理職になったタイミングで」、「なんとなく」他

「誰かからもらったので、そのお返しとして」という回答が多く見られました。たしかに、返礼としてのお歳暮は、贈るきっかけになりやすいですね。さらに、結婚をすると親戚付き合いが増えるため、結婚を機にお歳暮を贈るようになった方も多くいました。

そのほか、昇進や転職など環境の変化、「なんとなく」という回答も多かったことから、自ら進んでというよりは、周りの動向に合わせてお歳暮を贈るようになった方が多いようです。

贈る相手や予算はいくら?

次にお歳暮を誰に贈っているのか、また予算はどれぐらいなのか調査しました。

■お歳暮は誰に贈っていますか?

  • Q.お歳暮は誰に贈っていますか?

お歳暮を贈っている方の半数以上は「自分の親戚」や「配偶者の親戚」に贈るっているという結果になりました。次に「上司」「友人」と続き、日頃お世話になっている近しい人に贈る方が多いようです。

お歳暮は日頃の感謝の気持ちとしての贈る物であるため、親戚など近しい間柄の方や、上司などお世話になっている方が多いのかもしれません。贈らなければならない人、贈ってはいけない人など決まりもなく、相手が喪中であっても問題ありません。しかし、不幸があった直後は避けるなど配慮はしましょう。

■1人あたりのお歳暮の予算は?

  • Q.1人あたりのお歳暮の予算はいくら?

お歳暮の予算は3,000~5,000円としている方が圧倒的に多い結果となりました。贈るものとしては、「商品券」や「カタログギフト」など贈る相手の家族や生活スタイルに合わせられるものが多かったです。

一方で、もらって困ったものには、「食品」や「お菓子」といったなどの"生もの"、特に賞味期限が短いものが最も多くあげられていました。仕事などで外出して、なかなか受け取られない方もいるのでなるべく日持ちするものを選びましょう。

押さえておきたいお歳暮のマナー

では、みなさんのお歳暮事情について分かったところで、「今年も贈るよ」という方や、「初めて贈るよ」という方向けに、知っておきたいお歳暮の基本マナーについてご紹介します。

●ポイント1:贈り方は?
お歳暮を贈る時は包装紙の上に熨斗紙をつけて贈ります。熨斗の種類は紅白の蝶結びを選び、結び目の上に「お歳暮」「御歳暮」と書きます。

贈り物全体を包み込むタイプの熨斗と、品物の右側に貼って使う小さな短冊タイプの熨斗がありますが、どちらを選んでも問題ありません。贈り物の大きさによって使い分けましょう。

●ポイント2:贈る時期は?
もともとお歳暮は、正月始めである12月13日から年末の慌ただしくならない20日までの間に贈られていましたが、現在は11月末から準備する方も少なくありません。12月31日までに届けば問題ありませんが、贈り先の方が帰省や旅行の予定があるかもしれないので12月20日を目安にするのがいいでしょう。

もし、年内に届かないと判断した場合は「御年賀」として1月6日(松の内)までに贈り物をするのがおすすめです。この場合はお歳暮を贈れなかったこと、御年賀として贈ったことを知らせておくのがマナーです。

●ポイント3:贈る期間は?
一度お歳暮を贈ると「いつまで贈り続ければいいの? 」という疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。一般的には最低でも3年間とされていますが、いつまで贈るかはあくまでも贈る側の判断となります。贈る相手との関係性にもよりますが、3年間を目安に考えるといいでしょう。

お歳暮をもらったらどうすればいい?

お歳暮を贈るようになったきっかけとして、「お歳暮をもらったから」という理由も多くありましたが、お歳暮は贈り主からの感謝の気持ちですので、お返しをしなければいけないというものではありません。しかし、届いた旨は伝えてあげたほうが親切ですので、受け取ったらできるだけ早くお礼の連絡はするようにしましょう。礼状を出すのが正しいマナーではありますが、最近では友人や近しい人へは電話での連絡ですます方が多くなっているようです。


お歳暮を贈ったことがなく、身近に感じていない方にとっては少し堅苦しいイメージがあるかもしれませんが、意外と細かい決まりは少ないお歳暮。今年はお世話になった人へお歳暮贈って、感謝の気持ちを伝えてみてはいかがでしょうか。