サードパーティー製品をiPhoneなどApple製品に接続すると、すぐに認識され各種の機能を利用できるようになることは、整備された各種規約(プロトコル)に従う製品だからといえます。そのプロトコルのひとつが「iAP2」で、サードパーティー製アクセサリがiPhoneなどApple製品の機能にアクセスすることを可能にしています。

iAP2は、そもそもはiPad用アクセサリとデータ通信を行うためのプロトコル「iAP(iPod Accessory Protocol)」として規定されました。それが「Interface Accessory Protocol」として整備され、さらに機能が拡張されて最新仕様のiAP2に至ります。

iAP2では、iPhoneなどAppleデバイスから音楽データ(曲データと曲名/アーティスト/カバーアートなどのメタデータ)、写真やビデオといったiAPと同様のコンテンツにくわえ、車載情報システムで扱うデータなどを、デバイス間と高速にやり取りできます。

iOSアプリが外部アクセサリと通信するときは、External Accessoryフレームワークを使用します。iAP2もこのフレームワークで利用でき、さまざまなアプリ/外部アクセサリで利用されています。iPhoneで検索したマップのルート情報をBluetooth経由でCarPlay(車載システム)に送信するときも、iAP2が利用されます。

アクセサリでiAP2をサポートするためには、アクセサリ開発者がApple MFiライセンシングプログラムのメンバーとなり、さらに所定のMFiハードウェア(IC)を組み込まなければなりません。仕様の詳細は外部に公開されることはなく、その意味ではエンドユーザには直接関係のない機能といえます。

  • 「iAP2」とは?

    Apple製品とアクセサリとの通信に「iAP2」が利用されています