メットライフドーム(埼玉県所沢市)で開催された「MONSTER JAM(R) 2019 IN JAPAN」の観戦記は今回が後編。前編では「ピットパーティー」を訪れ、モンスタートラックを間近で観察した。今回はいよいよ、大迫力の「SHOWステージ」をリポート。巨大トラックが空を舞う姿は必見だ。
熾烈なトーナメントを勝ち抜きスピード王が決定!
時刻は16時。ピットパーティーを終えて準備も整ったその時、ついに「MONSTER JAM」の真骨頂となる「SHOWステージ」の幕が切って落とされた。
まずは、軽く足慣らしとばかりに参戦する8台のモンスタートラックがコースを周回。メットライフドーム内に耳をつんざく1,500馬力のエンジン音が響き渡ると、観客も興奮を隠せない様子だ。
SHOWステージではスピードを競う「タイムレース」とドライビングテクニックを競う「フリースタイル」の2競技のほか、「エキシビジョン」として後輪のみで走行する「ホイーリー」とモトクロスバイクによる「FMX」(フリースタイルモトクロス)が行われる。
「タイムレース」は2台のトラックが同時にコース内を走行し、より早いタイムを出した方が次戦に進むトーナメント方式だ。
予選を勝ち抜き、「Zombie」(ゾンビ)と「Grave Digger」(グレイブ・ディガー)の2台が見事、決勝へと駒を進めた。予選では右腕を失うというアクシデントに見舞われた「Zombie」。決勝での走りにその影響はあるのか、ないのか。そんなことを考えているうちに、レースが始まった。
何はともあれ、「Zombie」の勝利で幕を閉じた「タイムレース」。その余韻に浸る間もなく、コースでは「エキシビジョン」が始まり、巨大トラックが次々と驚愕のパフォーマンスを繰り広げ始めた。
手に汗握るパフォーマンスの連続!
「エキシビジョン」の最初のプログラムは「ホイーリー」。各選手は華麗にトラックを操り、軽々と前輪を持ち上げ、後輪走行を披露していく。車重約5トンのトラックが後輪走行する様は、何ともアンビリーバブルな光景だ。
「ホイーリー」に続いて、モトクロスバイクによる「FMX」(フリースタイルモトクロス」がスタートした。ここには「Monster Energy」で参戦中の東野選手をはじめ、5人の選手が登場。度肝を抜くパフォーマンスの競演となった。
フリースタイルでは目を疑う光景が
そして、最後の競技種目となる「フリースタイル」が始まった。各ドライバーが思い思いにトラックを操り、その技術を競うこの競技はまさに、「MONSTER JAM」の花形といっても過言ではないだろう。
この競技においては、観客も審査員の1人となる。スマホを通じ、リアルタイムで採点に参加できるのだ。当然、観客により強くアピールしようと、各ドライバーがハンドルを握る手にも熱がこもったはずだ。
一方で、その激しいパフォーマンスに比例するように、車体にかかる負荷は相当なもの。いかに1,500馬力を誇るモンスターエンジンとはいえ、その負荷は推して知るべしだ。
先にいってしまうが、「フリースタイル」では、「タイムレース」に引き続き「Zombie」が勝利を飾った。決め手となったのは、命知らずの演技だろう。最後に、その演技をダイジェストでお届けしたい。
2日間合計で約2万4,000人を動員した今回の「MONSTER JAM」。3年ぶりの日本開催となったが、前回を上回る盛り上がりに主催者も「確実にMONSTER JAMブランドが育っている」と確かな手応えを得たそうだ。
次回開催は未定ながら、日本でのさらなるMONSTER JAMファンの拡大を目指して調整していくとのことなので、「MONSTER JAM」が再び日本の地を踏む日は意外と早く訪れるかもしれない。その時はぜひ会場に駆けつけ、モンスタートラックの雄姿を直接、見届けてほしい。