キャデラックの3列シートSUV「XT6」が日本に上陸する。同セグメントでトップクラスの室内空間を持つSUVで、2列目には1人用の椅子(キャプテンシート)2席を用意。計6人が乗車可能なこのクルマは、日本の高級ミニバン市場に対するキャデラックからの挑戦状だ。
増えるキャデラックのSUV
XT6は2019年のデトロイトモーターショーで発表となったSUV。日本では2020年1月1日に発売となる。価格は税込みで870万円だ。
最大の強みは広い室内空間。2列目シートの間には通路があり、そこを通れば3列目シートへのアクセスも容易だという。2列目シートは前後に140mmスライドさせることができる。ボディサイズは全長5,060mm、全幅1,960mm、全高1,775mm。左ハンドルのみの設定なので、苦手な人は注意が必要だ。
XT6の発表会に登壇したゼネラルモーターズジャパン社長の若松格さんによると、XT6は居住性が高く、室内は「とにかく静か」であるとのこと。2~3列目は可倒式で、倒せば広大な荷室が使用可能となる。「日本は珍しく、高価なMPV(Multi Purpose Vehicle)やバンがよく売れる市場」と分析する若松社長は、XT6で高級ミニバン市場や3列シートSUV市場の開拓を目指す。
キャデラックは現在、SUVラインアップの充実を図っている最中だ。2017年には日本でSUV「XT5」を発売。販売台数は非公開だが、このクルマは同ブランドで4割程度のシェアを占めるほど人気が高いという。来年には、XT5よりも小さくて価格帯も低い新型SUV「XT4」が日本市場に登場する見通し。それにより、キャデラックのSUVは小、中、大、特大(エスカレード)といった感じで、ラインアップが完成することになる。