スウェーデンの空気清浄機専業メーカー「Blueair(ブルーエア)」が、空気清浄機能と脱臭機能に特化した新製品「X90iシリーズ」(3モデル)を発表しました。11月28日から全国の家電量販店、一部百貨店、およびブルーエア公式ウェブサイトや一部オンラインショップで順次販売を開始します。
「X90i」シリーズは、Wi-Fiを搭載し、スマホアプリと連動したリモート操作や空気のモニタリング機能を持つ、通称「Classic」シリーズとも呼ばれるブルーエアの最上位モデルをベースにした上位互換製品。ニオイの除去に特化した「デュアルプロテクションフィルター」を標準で装備するほか、空気中に含まれるより細かい粒子まで感知するという、性能を向上したセンサーを採用しています。
新製品のキモとなるデュアルプロテクションフィルターは、素材にココナッツカーボンを使用しているのが特徴。従来の活性炭よりも軽い素材でありながら、ニオイ成分を除去する能力が高いそうです。民間の試験機関で実施した比較テストでは、三大生活臭とされる、糞便臭、ペット臭、タバコ臭といったいずれのケースでも、従来のダストフィルターに比べておよそ2倍のスピードでニオイ成分を除去し、5分間で99%以上を除去する性能が実証されたとのことです。
ココナッツカーボンは、化学物質を使用しない完全な自然素材で環境にも優しく、そのまま捨てることも可能に。ブルーエアは、従来のClassicシリーズ向けに「ニオイフィルター」という脱臭性能を持つフィルターを販売していましたが、集じん用フィルターと一体型でした。対して新フィルターは分離式を採用し、脱臭フィルターのみを単体でそのまま燃えないゴミとして廃棄できるのも改良点です。また、交換用のフィルターは今後、デュアルプロテクションフィルターに置き換わります。価格も据え置きとなり、既に発売されているClassiシリーズでも使用できます。
新製品の発売に合わせて、ブルーエアの日本総代理店を務めるセールス・オンデマンドが発表会を開催。セールス・オンデマンド 代表取締役社長の室崎肇氏がまず、日本における空気清浄機市場の現状と、今回の新製品に関する背景を説明しました。
セールス・オンデマンドが独自に行った調査によると、空気清浄機の購入者が求める第一の機能はもちろん空気清浄機能(94.6%)ですが、次いで多いのが消臭脱臭機能で71.4%にもおよびます。加湿機能(42.3%)や除湿機能(12.4%)以上に、消臭脱臭のニーズが高いことがわかりました。
一方、ブルーエア製品の購入者では、消臭脱臭や除菌殺菌機能を求める割合が若干低い結果。「ブルーエアの製品はニオイの除去に対して少し弱いイメージがあるのかもしれない」(室崎氏)と考えたことから、脱臭性能を強化した今回の新製品を開発することになったとします。
新製品となるX90iシリーズのラインナップと価格(税別)は、290i(適用床面積25畳)が6万4,800円、490i(同33畳)が8万2,800円、690i(適用床面積75畳)が10万8,800円。通常モデルとの価格差は、それぞれ1万5,000円、1万8,000円、1万9,000円です。
従来モデルと同じく、フィルターは使い捨てで、交換の目安は半年。フィルター単体での価格(税別)は、25畳用(200シリーズ)が1万円、33畳用(400シリーズ)が1万5,000円、75畳用(600シリーズ)が1万8,000円となります。脱臭機能を備えないダストフィルターとの価格差は、それぞれ4,000円、7,000円、8,000円です。