俳優の松田龍平が27日、東京・渋谷のNHKで行われたスペシャルドラマ『ストレンジャー~上海の芥川龍之介~』(12月30日 NHK総合・BS8K・BS4Kで3波同時放送 21:00~22:13)の記者会見に出席した。
芥川龍之介が1921年に大阪毎日新聞の特派員として中国・上海に渡り、理想と現実のギャップに揺れながらも中国の精神世界へと足を踏み入れていく姿を、8Kで映像化した同ドラマ。主人公の芥川を松田龍平が演じている。
完成した同ドラマをこの日初めて観賞したという松田は「とても見応えのあるドラマで満足しています。本当に素敵な経験でしたね。100年前の上海にタイムスリップした気持ちでやらせてもらいました」と充実感をにじませた。同ドラマは日本と中国のスタッフが集結して全編上海で制作された。これについて松田は「言葉も通じないのに、日本のスタッフと力を合わせて一つの目的でもある良い作品を作りたいということだけで言葉の壁を乗り越えました。とにかく中国のスタッフの方々のパワーがすごくて、現場でずっと叫んでいて日本人はドキドキしてましたね(笑)」と撮影時のエピソードを明かし、「中国の役者さんがほとんどだったので、色々楽しかったですね。素晴らしい環境でやらせていただきました」と振り返った。
また、日本の代表的な文豪である芥川龍之介については「僕の中ではあまり馴染みがなかったというか、今回はウィキペディアをたくさん見ました。芥川さんのことを調べようと思って。本当、それぐらいです。恥ずかしいんですけど」と笑いを誘いつつ、「ただ、芥川の人生の中でもほんの短い旅のお話なので、濃厚な上海の旅を演じられたことは僕にとって大きな収穫でした」とやり切った様子。芥川を演じる上では「芥川が初めて海外に渡航する話なので、芥川を演じるぞ!ということには行かず、1人の男として違う環境に行った時に何を思ったのかということを考えました」と明かしていた。