JR東日本水戸支社の管内で「踏切支障」が最も多い佐貫駅構内の第二竜ケ崎街道踏切にて、新たな安全対策を施すことが発表された。

  • 常磐線の列車に使用されるE531系

「踏切支障」とは、運転士が踏切上において歩行者や自動車などを発見し、列車を停止する、踏切支障報知装置を操作する、踏切障害物検知装置を作動させるといった事例をさす。第二竜ケ崎街道踏切では2018年度、134件の踏切支障が発生しており、これは同踏切の次に踏切支障が多かった「学校下踏切」(十王~高萩間)の5倍にものぼる。

このため水戸支社は、踏切内にカラー舗装を施し、歩行者が通る部分と自動車が通る部分を視覚的に色分けする対策を実施。踏切内で歩行者と自動車が接触するリスクを軽減した。踏切や学校において啓発活動も行い、事故防止を呼びかけている。

今後の対策として、側道から進入するドライバーや、視線が下がりがちな高齢者にも見やすい「全方位警報灯」を導入する予定。360度どの方向からも赤色の警報灯を視認できるため、事故防止効果が期待される。

踏切手前の路面には、立体的に見える「錯視サイン」を計4カ所に導入。歩行者や側道から進入するドライバーに対し、踏切を渡る前の一旦停止を促す。全方位警報灯・錯視サインともに2020年3月までに導入予定としている。