スマートフォンに保管している画像や文書を大型テレビに写したいというニーズは、特にビジネスの現場で高いといわれています。それを実現できれば、プレゼンテーションの場所へパソコンを持ち運ばずにすみますし、資料の受け渡しも格段にラクになります。プライベートでも写真やビデオを鑑賞するときには、大型テレビに映したほうが見やすいものです。
iPhoneの場合、画像や文書をテレビに映す手段は2通りあります。1つはHDMI変換アダプタを使う「有線コース」。もう1つはAirPlayを使う「無線コース」です。
HDMI変換アダプタは、Appleから発売されている「Lightning - Digital AVアダプタ」を利用します。アダプタとテレビをHDMIケーブルでつなぎ、アダプタのLightning端子をiPhoneに接続すれば準備完了、これでiPhoneの画面と音声がテレビに出力されるようになります。動画再生アプリでは、映像はテレビに出力されiPhone側はコントローラが表示されるなど、テレビ接続時に特殊動作するアプリもありますが、大半はiPhoneで見たままが映し出されます。
AirPlayで出力する場合は、AirPlay対応テレビ(LGやSONYから販売されています)またはテレビにHDMIケーブルで接続したApple TVを利用します。同じネットワーク上にAirPlayで受信可能な機器が検出されると、iPhoneのコントロールセンター上にある画面ミラーリングボタンに表示され、出力先として選択できるようになります。Apple TVとiPhoneはWi-Fiで接続されるため、映像/音声はワイヤレスで伝送されることがメリットです。
この2つの選択肢のどちらを選ぶかですが、予算と用途により変わってきます。予算重視の場合には、5千円台で入手できる「Lightning - Digital AVアダプタ」を選ぶことになるでしょう。ただし、有線接続となるためテレビの近くから離れられません。Apple TVは最安価の「Apple TV HD」でも1万5,800円かかるものの、無線接続のためテレビから離れた場所でも画像や文書を操作できます。ケース・バイ・ケースで選択してみては?