チャレンジャーが自分の得意ジャンルのクイズで“壁”となる99人と対決するフジテレビ系バラエティ番組『超逆境クイズバトル!!99人の壁』。11月9日の放送は、小学生1人が東大生99人と対決するという前代未聞のバトルが繰り広げられたが、この中でファイナルステージまで勝ち上がる健闘を見せたのが、“サザエさん”を愛する小学生・水口璃音ちゃん(10歳)だ。
令和を生きる子供が昭和的なノスタルジックの世界に惹かれるのはなぜか、そして彼女が感じる『サザエさん』の魅力とは…。さまざまな疑問をぶつけると、大人顔負けのしっかりした考えを披露してくれた――。
■『99人の壁』で「スッキリしました」
――そもそもサザエさんが好きになったきっかけは何だったのですか?
幼稚園くらいまで、『サザエさん』はなんとなくボーッと見ていたような感じで、好んで見ていたというより、暇つぶしくらいの感じだったんです(笑)。でも、小学1~2年生のときに、たまたま『サザエさん』がたくさん録ってあるのに気がついて、その中のスペシャルを見て一気に好きになりました。
――それは、どんなお話だったのですか?
磯野家全員で宇宙の博物館に行って、カツオが同い年くらいの宇宙飛行士を目指している女の子と出会っていろいろ体験するお話です。その女の子をすごいライバル視してるような感じが面白かったし、最後にロケットが発射するシーンがあってそこが神秘的っていうか、なかなか見られない感じっていうところも面白かったです。
――周りのお友達も、みんな『サザエさん』を見ているんですか?
「まぁ知ってるよ」みたいな感じです。『ちびまる子ちゃん』寄りの子もいたりして(笑)
――そうすると、『99人の壁』で『サザエさん』の知識をアピールできてよかったですね。
はい。なんかスッキリしました(笑)
――しかし、惜しくもファイナルステージで敗れてしまいました。
でも、やりきった感じです。最後(ファイナルステージ)は3問答えなきゃいけないけど、1問目で負けたときに、「もういいや」って(気持ちの)スイッチが切れちゃって。正解は分かってて押し負けたんですけど、ほぼ同時にボタンを押したと自分では思ってます。でも、(賞金)25万円(※)もらっても、実際買いたいものもないかもしれないし(笑)
(※)…この日の放送は、グランドスラム達成で賞金200万円を8人の子供で山分けするというルール
――番組では、2~3万円はサザエさんグッズに使って、残りは「将来家を買うためのお金の足しに」って言ってましたもんね(笑)。放送の反響はいかがでしたか?
「すごかったね」ってとにかく言ってもらえて、うれしかったです。
――リベンジしたい気持ちはありますか?
うーん、贅沢を言うと、センターに立てるんだったら挑戦したいです。確実なほうがいいです(笑)
■昭和な世界観「違和感はない」
――『サザエさん』は昭和の古き良き時代をほうふつとさせるシーンが多いですが、そのあたりはどのような気持ちで見ているんですか?
昔とか現代とか意識したことがあんまりないんです。本当のところはよく分からないですけど、現代風にアレンジしてるというのも聞いたことがあるので、そんなに違和感はないですね。
―― 一番大好きなエピソードはどんな話ですか?
えーと、最近放送されたカツオがメインの「姉さんとぼく」です。家族をテーマに作文を書くという学校の宿題でサザエさんについて書いたら、それが文集に載って、家族みんなの前で読むっていう話なんですけど、その作文が面白くて感動もあって。意外と文才があるんだなあって感心するような内容だったんです。
――璃音ちゃんは、理想の男性のタイプがマスオさんからカツオに変わったんですよね。
はい。味方してあげたくなるんです。
――よくサザエさんに怒られていますもんね。カツオが失敗しそうなときは、どんな気持ちで見ているんですか?
「なにか思いついて!」って思います。そこから抜け出すために、ちょっと驚くような知恵を働かせてほしいという期待が膨らみます。
――学校のクラスに、カツオみたいな男の子はいますか?
うーん、そこで現在と昔の違いがあるんです。授業中に居眠りする子はいないんで(笑)
――時間があるときは12時間くらい『サザエさん』を見ているそうですが、飽きることはないんですか?
あんまり響かなかった話も少しはあるんですけど、基本的に『サザエさん』を見て、文句とかはないです(笑)