スマートフォンを利用したコミュニケーションの方法が、日々刻々と変化しています。当初はキャリアの音声通話とメールくらいなものでしたが、いまや文字ベースのチャット、ビデオ電話など手段はいろいろ。チャットにしても、文字だけでなく絵柄(スタンプ)を添えるなど表現のバリエーションは増えています。

そんな文字ベースのコミュニケーションに彩りを添えようと考えたのか、AppleはiOS 11のとき「アニ文字」を導入しました。インカメラでユーザの表情を分析し、あらかじめ用意されたキャラクターに反映させるというもので、舌を出したりウインクしたりといった顔の動きをリアルに再現してくれます。しかし、動くのは犬や猫といった擬人化されたキャラクターで、「メッセージ」アプリ内でのみ使用可という制約もありました。

iOS 12では、目・鼻・口といった顔のパーツから髪型、アクセサリーに至るまでを細かく設定できる「ミー文字」が登場しました。アニ文字が既製品だとすると、ミー文字はセミオーダーメイドですから、微妙なニュアンスを伝えやすくなります。アニ文字とミー文字、どちらもインカメラで表情を分析しキャラクターの動きに反映させることは共通ですが、友人・知人によく似たキャラクターが表情をくるくる動かすほうが楽しいことは確かです。

そしてiOS 13では、アニ文字・ミー文字が「メッセージ」以外のアプリでも使用できるようになりました。たとえば、iOSに付属の「連絡先」では、従来は静止画を選択する程度だった登録人物のアイコンに、アニ文字・ミー文字を登録できるのです。LINEなどサードパーティー製アプリでも使えますから、活用範囲が大きく広がったといえます。まだ自分のミー文字を持っていない人は、この機会に作ってみては?

  • 「アニ文字」と「ミー文字」、どう違う?

    「アニ文字」と「ミー文字」の活用範囲が広がっています