東京メトロは11日、有楽町線・副都心線で活躍してきた7000系に代わる新型車両17000系を導入すると発表した。副都心線開業15周年・有楽町線開業50周年に向けて2020年度中に営業運転を開始し、2022年度までに全21編成を導入予定とされた。
新型車両17000系では、より親しみを感じてもらえるように、従来の7000系・10000系を連想させる丸型のヘッドライトを採用するとともに、車端上部に車いすやベビーカーが利用できるフリースペースの位置のサインを掲示。車内空間は有楽町線・副都心線のラインカラーの色彩に同調させたスタイリッシュなデザインとし、連結面・座席横の仕切りと荷棚に透明な強化ガラスを採用して車内の開放感を高めた。
全車両にフリースペースも設置。車両の床面高さを従来の7000系より低くし、車両とホームの段差の低減も図る。7000系の床面高さは1,200mmだったが、新型車両17000系では1,140mmに。ドア出入口下部をホーム側に傾斜させた形状にするという。
その他、万が一の脱線時に自動で列車を停止させる脱線検知装置、総合指令所などから走行車両の機器状態をモニタリングする「TIMAシステム」(車両情報監視・分析システム)、犯罪行為の未然防止に備えた車内のセキュリティカメラも導入し、さらなる安全・安定運行の実現をめざす。高効率な永久磁石同期電動機(PMSM)とシリコンカーバイド(SiC)素子を利用した制御装置で消費電力量を削減し、環境負荷を低減する。
新型車両17000系は2020年度下半期に10両編成×1編成が営業運転を開始。2022年度までに全21編成180両(10両編成×6編成、8両編成×15編成)の導入を予定している。