東芝ライフスタイルは、スティッククリーナーの新製品として、「TORNEO V cordless(トルネオVコードレス)」シリーズの「VC-CL1600」と、付属品が異なる「VC-CL600」を12月に発売します。価格はオープン、推定市場価格(税別)はVC-CL1600が65,000円、VC-CL600が55,000円です。従来モデルと比べて、本体が約15%スリム化しつつ、より軽くなりました。

  • トルネオVコードレス、VC-CL1600

    東芝ライフスタイルのコードレススティッククリーナー「TORNEO V cordless(トルネオVコードレス)」シリーズの新モデル「VC-CL1600」

  • トルネオVコードレス、VC-CL1600、VC-CL600

    VC-CL1600はグランレッド(写真右)とピンクブロンズ(写真中央)の2色展開、VC-CL600はホワイトのみ(写真左)

  • VC-CL1600

    VC-CL1600の付属品。左からふとん用ブラシ、丸ブラシ、すき間ノズル。下位機種の VC-CL600は、すき間ノズルのみ付属します

クリーナー(掃除機)の国内市場は、コードレススティック型の人気が継続中。東芝ライフスタイルでは、2019年度には、台数ベースで国内ニーズの48%がコードレススティック型になると予想しています。

東芝ライフスタイルの調査によると、コードレススティッククリーナーを購入するときに重視するポイントとして、「吸引力・持続力」「掃除しやすさ・本体の軽さ」が上位を占めました。

  • 東芝ライフスタイルが実施した、コードレススティッククリーナーに関するWebアンケートの結果

そこで、東芝ライフスタイルの新モデルでは、サイクロン部の構造や本体デザインを見直し、本体の体積を約15%削減、スリム化しています。

  • VC-CL1600

    写真左が新製品のVC-CL1600。右の従来モデルと比較すると、スリムなデザインになりました

  • VC-CL1600

    従来モデル(写真右)では、モーターとダストカップを延長パイプの上側に配していました。新モデルは、延長パイプの斜め下にモーターとダストカップを配置した「SLANTデザイン」です

従来モデルと新モデルで大きく違うのは、モーターとダストカップの位置。新モデルでダストカップが延長パイプの後ろに配置されただけで、パッと見の印象が変わります。「家電量販店の展示で、見た目で『軽そうだ!』とお客さまに感じていただけないと、手に取ってもらえません。スリムなデザインの製品が市場に増えているので、その中で差別化できるようデザインを一新しました」(東芝ライフスタイルの担当者)とのことで、やはり第一印象は大切。

新デザインは、使い勝手にもメリットがあります。通常は平行に配置する延長パイプを斜めに配置することで、ハンドルのグリップスペースを大きく取れるため、握る位置の自由度が高いというわけです。

  • VC-CL1600

    ハンドルの開口部スペースが広いため、背が低い人も高い人も、持ちやすい位置で握れます

サイクロンシステムも改良しました。サイクロンシステム上部の分離部にある「コーン」を、これまでの8つから6つに減らし、ダストカップを細くしています。

コーンの数が減ってダストカップがスリムになったというと、なんとなくゴミの分離性能が落ちるのでは?と心配になるのですが、実はスリムにしたほうが気流のスピードが速くなり、分離性能は向上するとのこと。さらに風路を見直し、気流圧力の損失を減らし、効率良く分離できるよう調整しました。

  • VC-CL1600

    ダストカップが細くなると気流の出口が狭くなり、そのぶん気流のスピードが上がります。すばやくたくさんの気流が通り抜けるので、ゴミの分離性能が高くなるというわけです

メンテナンス性にも配慮されています。トルネオVコードレスのサイクロン構造は、プリーツフィルターがないフィルターレス構造を採用しており、フィルターのお手入れがいらない点も特徴です。また一般的に、ヘッドの回転ブラシを取り外す場合、コインなどでネジを回してカバーを外す場合が多いのですが、本機は上からカバーのストッパーを外せばOK。

回転ブラシをよく見ると溝が施されています。この溝は、髪の毛などが回転ブラシに絡まったときにハサミでカットしやすいよう、ハサミの刃先が入るスペースとして設けられました。

クリーナーヘッドのお手入れカバー、回転ブラシ、サイクロンカップ、排気清浄フィルターはまるごと水洗いできるため、いつでも清潔です。「人のフケや垢、ダニのふんなどは水溶性の汚れなので、水洗いするとキレイにできます」(東芝ライフスタイルの担当者)とのこと。掃除で汚れやすいパーツは水洗いできると気持ち良いですよね。

  • VC-CL1600

    回転ブラシには、髪の毛などをハサミでカットしやすいよう、ハサミの刃先が入る溝が。ヘッドのギザギザは、髪の毛などがまとまりやすいよう設けられたブレードです

  • VC-CL1600

    ダストカップをはじめ、主要なパーツは水洗いできるので、清潔に保てます

  • VC-CL1600

    VC-CL1600の場合、ふとん用ブラシを使えば寝具のお手入れも簡単

発表会の会場で、2018年モデルと比較しながら新モデルを試してみました。すぐに感じたのは、軽さと持ちやすさ。

新モデルは、従来モデルのVC-CL1500よりも重さが100g減り、標準時の重さは1.8kg。正直、100g程度なら差が分からないのでは?と思ったのですが、手に持ってみると、グリップの握りやすい位置で持てること、ダストカップがスリムになったことで動かしやすいこと、自走ヘッドのおかげで、操作の軽さがぐんとアップしていておどろきました。

本体そのものの軽さも大切ですが、「操作の軽さ」は日ごろの使い勝手を大きく左右します。手首をひねればひねった方向にヘッドが傾くため、直感的に操作できる点もマル。

【動画】カーペットにこすりつけた綿を掃除するデモ。壁際の綿もしっかり吸い取れました

  • VC-CL1600

    掃除中、本体を一時的に立てかけられる滑り止めゴムも新たに採用

  • VC-CL1600

    ダストカップ部でゴミを約3分の1に圧縮し、舞い上がりを抑えます

運転時間は「標準モード」で約30分、クリーナーヘッド未使用時の「標準モード」で約35分、「おまかせモード」で約8~20分、「強モード」は約8分です。スティック時の本体サイズは幅266×長さ1060×高さ210mm、標準時の重さは1.8kg。充電時間は約5時間、集じん容積は0.15L。ダストカップにゴミがたまったことを知らせるゴミセンサーを備えます。

コードレススティッククリーナー、各メーカーともスリム・軽量なモデルに力を入れています。家電量販店で実際に比較してみることをおすすめします。