2019年11月6日(水)~ 8日(金)、虎ノ門ヒルズフォーラム(東京都港区)で、毎年恒例の「FileMakerカンファレンス」が開催されている。 今年8月に社名がFileMakerからClaris(クラリス)に変わり、新しい製品であるClaris Connectも発表されたことから注目を集めているようで、セッションも、関連各社がブースを出展しているショウケースエリアも、初日から多くの人でにぎわっていた。 初日の午前中に実施されたオープニングセッションでは、今春新たにCEOに就任したブラッド・フライターグ氏らがクラリスとその製品のビジョンや今後の予定などを語った。本稿ではその模様をお伝えする。
日本の顧客に向けてのメッセージ
まず登壇したのはCEOでクラリス・ジャパン社長のブラッド・フライターグ氏。日本の顧客に向けてメッセージを直接発信するのは、これが初めての機会だ。
デジタルトランスフォーメーションを推進するために「パワフルなテクノロジーをすべての人が活用できるようにする」のが、クラリスの役割だという。デジタルトランスフォーメーションとは「デジタルの力で導かれるインサイトでビジネスプロセスと意思決定を向上させる」ことだと説明した。
次に登壇したプロダクトマネジメントおよびデザイン担当バイスプレジデントのシュリニ・グラプ氏は、6カ月前にクラリスに加わったそうだ。グラプ氏からは、テクノロジーの4つの柱として「クラウドファースト」「モバイル&Web」「統合」「最先端技術」が説明された。また、今後の同社のロードマップは、FileMakerプラットフォームの発展と新製品の2つのトラックから構成される。
FileMakerの次バージョンのデモとClaris Connectの紹介
続いて、次バージョンであるFileMaker 19のプレビューとして、デモが披露された(ただし実装が確約されるものではない)。 エンジニアリング担当ディレクターのウェスリー・パウエル氏からは、リッチWebオーサリングのライブデモとして、ブラウザのChrome上でFileMakerのレイアウトの調整が直感的に、スムーズに動く様子が示された。
クラリス・ジャパン法人営業部セールスエンジニアの小林ひとみ氏は、店頭でバッグの修理を受け付けるという設定で、SiriショートカットでFileMakerのカスタム Appを開いてスクリプトを実行し、NFCのショップ会員カードから顧客情報を読み出し、バッグの写真を撮ってCore MLを利用した画像検索をする、という一連の流れをデモした。これらのiOSの機能をFileMakerで利用できるようになる予定とのことだ。
この後グラプ氏から、来年リリース予定のClaris Connectではアプリを選んで組み合わせ、トリガーとアクションを設定することで、業務の自動化とオーケストレーションが可能になることが紹介された。
今からでも間に合う!
最後に、クラリス・ジャパンのマーケティング部コミュニティ&ビジネスデベロップメント シニアマネージャーの荒地暁氏から、「ひとつ買って、ふたりで使おう」など実施中のプロモーションが紹介された。
今回のカンファレンスでは初の試みとして「Claris社員とめぐるショウケースツアー」が毎日1回開催される。また、会場内でカンファレンスについてのアンケートに回答すると、ロゴ入りタンブラーがもらえる。クラリスロゴの付いた初のノベルティだそうだ。 カンファレンス参加の事前登録は、最終日の11月 8日(金)15時まで受け付けている。セッションで知識を深めたり開発者と直接話したりすることのできる貴重な機会だ。足を運んでみてはいかがだろうか。
なおマイナビニュースでは、フライターグ氏らへのインタビューも実施した。その模様は追ってお伝えする。