JR東日本の新型車両E261系が製造会社の工場を出場し、山陽本線・東海道本線経由で関東エリアへ輸送された。2020年春、東京・新宿~伊豆急下田間で新たな観光特急列車「サフィール踊り子」として運行開始予定となっている。
新型車両E261系は8両編成を2編成、計16両を製造。うち1~3号車を2編成分連結した6両が11月5日に川崎重工兵庫工場を出場したと伝えられ、翌日午後に電気機関車EF65形に牽引され、静岡県内の東海道本線を走行した。4~8号車を2編成分連結した10両も11月6日、日立製作所笠戸事業所から輸送されたと報じられ、翌日午前に電気機関車EF210形の牽引で愛知県内の東海道本線へ。それぞれ関東エリアへ輸送されている。
伊豆エリアへの新たな観光特急列車の名称に採用された「サフィール」は、「サファイヤ」のフランス語。「宝石のサファイヤのような青く輝く美しい伊豆の海と空をイメージさせ、上質・高級で優雅な旅を楽しんでもらいたい」との思いから名称が決定し、E261系の車体にも「Saphir ODORIKO」のロゴがデザインされた。
1号車はJR東日本で初というプレミアムグリーン車で、宝石のサファイヤをイメージした新たなロゴも掲出。座席は横2列(1列+1列、シートピッチ1,250mm)とし、ゆったりとしたプライベート空間とくつろぎの空間を実現するとともに、収納スペースを座席下に配置し、天窓と窓からのダイナミックな車窓を楽しめるようにする。
2~3号車はグリーン個室で4名用・6名用を用意。4号車はヌードルバーの車両とされ、こだわりの麺(ヌードル)を目の前で調理するオープンスタイルのキッチンを設置する。4号車の車体側面には、大きくデザインされた「Saphir ODORIKO」のロゴとともに、食堂車を示す「シ」を含む「サシE261」の文字が記されてあった。5~8号車はグリーン車で、従来の特急列車より広く快適な横3列(2列+1列、シートピッチ1,160mm)の座席に。新型車両E261系の1編成あたりの定員は164名とされている。