10月26日に中目黒で秋の恒例行事となった『NAKAMEGURO BLOCK PARTY VOL.3(中目黒ブロックパーティー)』が開催された。お祭り気分でふらっと足を運んでみたら、そこでは子どもたちも楽しく参加できる地球に優しい取り組みも行われていたので紹介しよう。

  • 『NAKAMEGURO BLOCK PARTY』で地球に優しいプロジェクトを知った

    会場は常にたくさんの人でごった返していた

中目黒の祭りで行われた、地球に優しい取り組み

『NAKAMEGURO BLOCK PARTY』は、中目黒駅前の公園「合流点遊び場」をメイン会場に行われている、中目黒と代官山地区に所縁のある有志一同による地元のお祭りで、今回で3回目の開催となる。中目黒駅から徒歩1分ほどの会場を訪れてみると、小さな公園にたくさんの人が集まっていた。中目黒を代表するファッションブランドやショップが集まっているとのことで、個性的な洋服や雑貨、ワークショップなどが目についた。周辺にいる人たちも、どう見てもサラリーマンじゃなさそうだな~という、それぞれ自分で何かしらの表現をしていそうな独特の雰囲気を持った人たちに思える。飲食店もいくつか並んでおり、中央のテーブルでワイワイと飲食を楽しんでいる人たちも。家族連れも多く、小さな子どもたちもあちこちで遊んでいた。

そんな子どもたちが、突然一斉に同じ方向に向かって駆け出した。見ると、丸い台の上にたくさんの空のペットボトルが置かれていて、子どもたちがそれぞれ手に取って回収箱に運んでいる。あっという間に台の上からはペットボトルがなくなって、衛星写真のような地球の姿が現れた。ペットボトルを運んだ子どもたちは、今度は歌を歌っているお兄さんとお姉さんの元に集まって、好きな楽器を手にして一緒に音を鳴らしている。いったい何が起こっているのか?

  • 思いっきり空のペットボトルで埋め尽くされた台の上。自分の部屋を見ているようだったが、まさかその下に地球が隠されていたとは

  • ごみがなくなったら地球はこんなに綺麗に! 帰ったらまず部屋を片付けようと思ったよね

じつはこれ、目黒区に本社を置くヘアケア、洗剤などの用品メーカー「ユニリーバ・ジャパン」が出展したプラスチックのリサイクルをテーマとした巨大円形インスタレーション「Earth Table Project」。地域のお祭り的なイベントでなぜこうした展示を行ったのか、ユニリーバ・ジャパンの方に訊いてみると、今回の出展にはプラスチックごみの問題が背景にあるようだ。プラスチックは便利ゆえに様々な製品に使われているが、それが使い捨てされてしまっているために、海や川に流出して生態系に悪影響を与えていることが、世界的な問題になっていることは、ニュースなどでご存知の通り。

  • 健気にせっせとペットボトルを運ぶ良い子たち。未来は任せたぞ子どもたちよ

ユニリーバ・ジャパンでは、そうした問題について企業として何かできないかと考え、使用済みのペットボトルを再生した「再生プラスチック」を、「ラックス」や「ダヴ」、「クリア」の製品のパッケージに採用する等して、プラスチックをごみにせず、繰り返し資源として使うことに取り組んでいる。そうした取り組みを消費者に知ってもらい、「ちゃんと分別してごみを捨てる」、「リサイクルされた素材が使われている製品を選んで買う」といった意識を啓蒙するための一環として、まずは地元のお祭りである『NAKAMEGURO BLOCK PARTY』に集まる一般生活者の人々に向けて、今回のインスタレーションを実施したのだとか。

先ほど子どもたちがやっていたのは、ペットボトルで埋め尽くされた台から1つ1つをリサイクル用の回収箱に入れること。皆で行動すればごみを減らし地球を綺麗にできるということを、小さな子どもにも知ってもらえるように呼び掛けて行われていたようだ。なるほど、確かに子どもたちにとっては遊びのように楽しく、視覚的にもわかりやすいインスタレーションだった。ユニリーバ・ジャパンでは、こうした取り組みを通して子どもたちが地球のためにできることをする大切さを知り、その習慣が大人になってもずっと続くことで、そうした意識を持つ人が世の中に増えていってほしいという。

  • 子どもたちが一緒に楽しめるライブパフォーマンスも行われていた

おしゃれでカッコよく、個性的なお店が多いイメージの中目黒。そんな街から、地球を綺麗にする取り組みが発信されているなんて、なんだかますますカッコイイ。とりあえず、まずは身近にできる取り組みとして、自分も日々の生活でごみの分別意識をしっかり持とうと思った一日だった。