ダイハツ工業は新型コンパクトSUV「ロッキー」を発売した。全長4m以下、全幅1.7m以下と取り回しのしやすいボディサイズが売り物で、価格は170万5,000円~242万2,200円となっている。ダイハツはこのクルマをトヨタ自動車にOEM供給する方針。トヨタは「ライズ」という車名で販売する。

  • ダイハツの新型コンパクトSUV「ロッキー」

    ダイハツの新型コンパクトSUV「ロッキー」(東京モーターショー2019で撮影)

コンパクトユーザーの間で高まるSUV需要

ダイハツ「ロッキー」は、いわゆる「5ナンバーサイズ」のコンパクトSUVだ。ボディサイズは全長3,995mm、全幅1,695mm、全高1,620mm、ホイールベース2,525mm。最低地上高は185mmを確保している。グレードは「L」「X」「G」「Premium」の4種類。全てのグレードで2WD(前輪駆動)と4WDを選べる。パワートレインは1.0Lの直列3気筒ターボエンジンを搭載。「G」と「Premium」では17インチの大径タイヤが標準装備となる。

  • トヨタ「ライズ」

    こちらはトヨタ「ライズ」。フロントマスクの意匠が「ロッキー」とは異なる

小さいながらも室内と荷室が広いところがロッキーの特徴だとダイハツは説明する。前後シートに座る乗員のヒップポイントを結んだ距離「カップルディスタンス」は900mmを確保。荷室最大長は755mm、最大容量は369Lだ。

  • ダイハツの新型コンパクトSUV「ロッキー

    SUVの特徴である室内と荷室の広さは確保してあるというのがダイハツの説明だ

ダイハツが開催したロッキーの事前説明会では、このクルマのチーフエンジニアを務めた大野宣彦さんによる市場の分析を聞くことができた。同氏によれば、日本の登録乗用車市場(販売台数)が横ばいで推移する中、SUVの比率は右肩上がりで伸びている。具体的には、2013年には8%だった比率が2018年には21%まで拡大したそうだ。

コンパクトカーユーザーの間でもSUVの購入意向が高まっているというが、一方で根強いのが「大きなクルマは苦手」「SUVは値段が高い」といった考え方だ。そこでダイハツは、SUVらしいデザインを持たせつつ、運転しやすくて「良品廉価」なクルマを開発しようと考えた。

  • ダイハツの新型コンパクトSUV「ロッキー」

    SUVは欲しいけど、大きなクルマには乗りたくないという人には、「ロッキー」がジャストフィットするかもしれない

ダイハツ「ロッキー」の月間販売目標台数は2,000台。トヨタ「ライズ」は同4,100台を目指す。ライズの販売価格は167万9,000円~228万2,200円で、同じグレードのロッキーと比べると少し安い。