三越伊勢丹は新ブランド「Hi TAILOR (ハイ・テーラー)」を10月29日に発表した。オンライン上で完結する新業態として、スマートフォンのカメラを用いた自動採寸を利用した紳士服のカスタムオーダーサービスを展開する。オーダーシャツから販売を始め、2020年春にはオーダースーツの取り扱いも開始するという。
スマホで採寸&オーダーできる新業態
体にフィットするビジネスウェアを作ることができる、オーダーシャツやオーダースーツ。だが、若年層ほど敷居の高さを感じることが多く、また来店にかかる手間も大きい。そんな20~30代のビジネスパーソンに向けて三越伊勢丹が展開する新業態が「Hi TAILOR (ハイ・テーラー)」だ。
ブランドメッセージは『WHERE IS YOUR WEAR? こんな時代だからこそ「良い服」で心の高揚を。』。服装の多様化とカジュアル化が進み、スーツをきっちりと着る機会が減った現代だからこそ、スーツらしいスーツ、シャツらしいシャツを着てもらい、心を高揚させようという思いが込められている。
オンライン完結型のショッピングサービスである「Hi TAILOR」の最大のポイントは、スマートフォンで同ブランドのWebサイトにアクセスし、カメラを使って自動採寸と簡単なカスタマイズを行うことで、自宅にいながらオーダーできることにある。会員登録を行って生地やオプションを選択し、商品をカートに入れると、Webブラウザ上から自動採寸が行える。
三越伊勢丹の横山氏は「誰にも気を使うことなく、手軽に、自分のペースで、しっかりとした品質のシャツやスーツをオーダーできる」とアピールする。また「Hi TAILOR」の“Hi”には、上質という意味の他に「ハーイ! テーラー」と気軽に利用して欲しいという狙いも含まれているそうだ。
中心価格は、オーダーシャツが8,900円(税別)、2020年春に発売予定のオーダースーツが45,000円(税抜)。商品の到着はオーダーから最短で3週間後となる。高品質を追求し同価格帯にはない仕様を詰め込んでいるが、店舗を持たずに工場から直送するD2Cモデルを採用することで、中間コストを削減し、この価格を実現したという。
ファビオ・ボレッリ氏がデザインを監修
デザイン面にも注目したい。「Hi TAILOR」のオーダーシャツは、ハンドメイドシャツの老舗「ルイジ・ボレッリ」の現当主、ファビオ・ボレッリ氏が監修。細部にまでいたる徹底的なこだわりを再現。さらに老舗オーダーシャツ工場であるフレックスジャパンの長野本社工場で縫製が行われる。
生地数は約90種類ほど、衿やカフス等のデザインカスタマイズは約3,240通りで、約25万通りのシャツのバリエーションを作ることができる。ベーシックなものを中心とした、厳選された生地・オプションが用意されており、すべての生地に対して「Hi TAILOR」がおすすめする標準的なデザインと仕様がプリセットされているという。
それでも迷う場合は、三越伊勢丹の紳士服入場経験のあるスタッフからスタイリストレビュー受けることも可能。職業や利用シーン、希望のスタイリングをフォームに記入して送信すると、個人個人にフィットした提案が返信されるそうだ。
横山氏は「20~30代では、オーダーメードに敷居の高さを感じている方も多いことでしょう。まずは「Hi TAILOR」でシャツやスーツのオーダーメードの楽しさを知っていただき、オーダーメードを知ってもらうきっかけになればと思います。そのうえでもっとこだわりたいと思ったときは、ぜひ三越伊勢丹の店舗にご来店ください」と若いビジネスパーソンにメッセージを送った。