すべてのアプリではありませんが、iOS 13から指定したアプリを特定の言語モードで動作できるようになりました。英語にかぎらず、フランス語やドイツ語、中国語の繁体字/簡体字など、そのアプリが対応する(表示する文字データをアプリに収録している)言語であれば、自由に選択できます。
この機能は、日常生活でメインに利用している言語(『設定』→「一般」→「言語と地域」→「iPhoneの使用言語」で選択している言語)以外の言語のほうが好都合なアプリに利用します。たとえば、メールアプリは国内のやり取りで使うから母語の日本語で、SNSアプリは海外の友人とのやり取りで使うから英語で、といった使い分けがアプリ単位で可能になります。
アプリの言語を変更するには、『設定』以下にあるアプリの管理画面を表示します。すると言語項目に「日本語」と表示されているので、そこをタップすると、そのアプリが対応している言語がリストアップされるので、以降使用したい言語を選択します。そのアプリを起動すれば、メッセージやボタンなどの日本語で表示されていた部分が、選択した言語に入れ替わっているはずです。
iOSに付属のApple純正アプリだけでなく、サードパーティー製アプリも同様の方法で言語を選択できます。ただし、10数カ国の言語に対応するほどの多言語対応アプリはそれほど多くありません。言語項目が表示されないアプリの場合、任意の言語は指定できません。
ところで、アプリ内部に言語ごとの文字データを収録しておき、要求に応じてそれを切り替えるしくみは、これまでのiOSにも存在しました。しかし、前述した「iPhoneの使用言語」で選択している言語に従うことしかできず、アプリ単位での言語指定はできなかったのです。iOS 13は、その運用方法をより柔軟にしたものといえるでしょう。