京成電鉄の海神駅(千葉県船橋市海神)が10月25日に開業100周年を迎えた。1919(大正8)年の同日、京成電気軌道の駅として現在の地に開業し、地域の駅として長年親しまれてきた。京成初の分譲地は、この駅近辺で展開されたものだという。
開業100周年を記念し、京成電鉄は100周年記念企画を実施。「海神」の名にちなんだ駅名看板を公開した。この日は記念式典も行われる予定だったが、大雨のため、式典は中止に。駅名看板の趣旨説明と写真撮影のみとなった。
■駅名看板は海をテーマに
海神駅の駅名看板は、京成のイメージキャラクターである「京成パンダ」と、海神商店街のイメージキャラクターである「トリトン君」があしらわれた100周年記念のものとなっている。下部には海の波が描かれ、上部には王冠が添えられている。当日、天候に問題がなければ、100歳をむかえる地元在住者とともに除幕式を行う予定だった。
海神駅では開業100周年を記念し、5つのイベントが行われる予定となっている。1つ目は「海神駅今昔物語」と題し、海神駅にまつわる過去の写真を約20点展示する。
2つ目は駅名看板の装飾である。新しく作られた駅名看板の他に、駅に掲示されている看板にも「トリトン君」が描かれる。3つ目は列車接近メロディーの変更。手塚治虫原作のアニメ『海のトリトン』の主題歌「GO! GO! トリトン」を採用した。
4つ目は海神駅以外の船橋市内の6駅に設置してあるスタンプを指定の台紙に押印し、重ね捺しをするというスタンプラリー。すべて押印し、海神商店会の対象店舗で提示すると応募ハガキが進呈され、抽選で商品がもらえる。すべて押印した台紙を「ネクスト船橋」の対象店舗で提示すると、優待特典も受けられる。
5つ目は海神駅が舞台の絵本『ふみきりくん』(福音館書店、文・えのもとえつこ、絵・鎌田歩)のポストカード。出版元の福音館書店の好意により製作され、京成電鉄から船橋市を通じ、海神駅の開業100周年を記念した箔押しのこの作品の絵本を保育園などに寄付した。
海神駅長の川瀬英靖氏は、大雨による列車遅延などの対応の中、「ひとえに地域の皆様、ご利用の皆様のおかげで100周年を迎えられました」と述べた。海神駅の利用する機会があればぜひ、100周年を迎えた駅の様子を観察してみてはいかがだろうか。