TikTokといえば、若い女の子がダンスや歌で楽しむもの、というイメージがある。ところが、最近は投稿されている動画も様々で、グルメ・スポーツ・ペット・How to動画など、多様化しているという。また、「TikTokで人生変わった!」というほどTikTokをきっかけに大人気になるクリエイターが次々と生まれているだとか。そんなTikTokの人気クリエイター10名以上が一同に介したイベント、「TikTokクリエイターアワー」が10月16日に初開催された。
今話題のクリエイターたちが語った動画撮影へのこだわりから、ビジネスヒントを見つけてみてほしい。
クリエイターたちの動画撮影のこだわりとは?
第1回「TikTok クリエイターアワー」に登場したのは、ビックスモールン(チロ/ゴン/グリ)、飼育員さん zookeeper、バーソロミュー・ブック、wagashi_nobu、コバケン|踊るお坊さんという、5組のクリエイター。トークセッションで動画撮影のこだわりに話が及ぶと、ロンドン大卒の秀才動物園職員として知られる飼育員さん zookeeperは「できるだけいつもの動物の姿を伝えたい」とコメントし「特に『飼育員だから知っている素敵な姿』をうまく切り取って伝えることに力を尽くしています」とも。環境問題や動物の絶滅危機がある中で、自身のTikTok 動画をきっかけに人々が動物園に来場することに期待を込め「人間と動物の関係を変えていければいいなと思っています」と、壮大な夢を語った。
謎の川飯料理TikTokerで、素顔はイケメンなバーソロミュー・ブックは「雰囲気」にこだわっているとのことで、「川でやっていますので、日常生活で行かない場所。そこに行かないと聞けない音であったりとか雰囲気。見ている人がワクワクするような感じを伝えられたらと思ってやっています」としたうえで「自分の伝えたいことを伝えられるような場所が、やっとできたなと思っていますので、これからもっと新しいこととかやっていけたら」と今後の展望を明かした。
現役の和菓子職人で、細やかな和菓子作りの様子を収めた動画をTikTokで配信しているwagashi_nobuは「完全作り手目線!!」を掲げているという。和菓子と洋菓子の生産量では和菓子の方が多いこと、本屋で和菓子についての本よりも洋菓子についての本の方が多く並んでいることを例に挙げ「この国のお菓子なのに、作ったことがないとか、作り方を見たことない人が、圧倒的に多い」と指摘した。なるほど、わかる! 確かにそうだ。
読経をダンスに変えて話題を呼んだコバケン|踊るお坊さんは「床を片付ける」のがこだわり。「リビングで撮っているんですけど、毎日子供が散らかすんですね。なので、その都度片付けて、撮影させてもらっています」とコメント。選曲やダンスの振り付けに関しては「おすすめによく出てくるやつを真似っ子しているだけですね。自分で振り付けを考えてやるのもあるんですが、基本的には『よく見るな、これ』みたいな振り付けを、真似してやっています」。
最後に、ビックスモールンは、こだわりを聞かれると「あまりしゃべらない(こと)」と答え、ゴンは「今日からTikToker。芸人では、もうない(笑)。これだけ喋れない人たちが芸人って名乗ると、やっぱりあれなので」と、まさかの脱・芸人宣言。出演しているショーパブに修学旅行生が訪れるなど、TikTokを機にファン層が広がったそうで「電車の中でも、『テレビ』とかは言われないです。『TikTokで見た! 』とか、ワーッとなったりしますね」と最近の反響の変化を紹介されていた。
その後、wagashi_nobuによる動画撮影のデモンストレーションが実際に行われ、会場に来ていたその他の人気クリエイターらもその様子に見入っていた。次にビックスモールンによるアクロバティックなデモンストレーションでは会場は大盛り上がりに。最後にTikTokで人気のクリエイター「かなた/すうれろ/TOM'Sクック/らんらん/まだない/うじたまい/ラブマツ/にたまご/あおのこ」の自己紹介があり、第1回TikTokクリエイターアワー」は閉会となった。
まさに、変り者、オモシロ人間の坩堝(るつぼ)といった感じのTikTokクリエイターたち。TikTokって、若い女子のためだけのものなんじゃないんだな~と、認識を新たにしたのであった。
●information
「第1回 TikTokクリエイターアワー」
出席者:ビックスモールン/飼育員さんzookeeper/バーソロミュー・ブック/wagashi_nobu/コバケン|踊るお坊さん/他、TikTokで人気のクリエイター約10名