スバルは「第46回 東京モーターショー2019」で次期「レヴォーグ」のプロトタイプを世界初公開した。2020年後半に発売予定ということで、スペックなどの詳細は非公表なのだが、現時点で何か聞けることはないか、モーターショーのスバルブースで探ってきた。
日本で使いやすいワゴンという立ち位置はキープできそう?
スバルが1989年に発売した「レガシィ ツーリングワゴン」は、販売台数も好調で、日本におけるワゴンブームをけん引した1台だったのだが、北米の顧客の好みに合わせてボディサイズが大型化していった結果、ともすれば日本では扱いにくいクルマとなった。そこで、日本の顧客向けにスバルが市場導入したのが初代レヴォーグだった。初代レヴォーグの誕生は2013年で、次期型は2世代目となる。
レヴォーグのようなワゴンをラインアップしている日本メーカーは少ない。この手のワゴンが欲しいと思えば、輸入車を選択肢に入れなければならないのが現状だ。ただ、当然ながら輸入車は値が張るし、ボディサイズが大きく、取り回しが難しかったりする。その点、レヴォーグはスバルが日本市場を念頭に作りこんでいるので、ボディサイズは大きすぎず、走りやすく、扱いやすく、値段もそこまで高くない。これがスバルの見方だ。
次期レヴォーグについて分かっていることは、「新開発の1.8リッター水平対向直噴ターボエンジンを搭載していること」「2016年発売のインプレッサから採用が始まったスバル・グローバル・プラットフォーム(SGP)を採用していること」「新世代の『アイサイト』(運転支援システム)を搭載していること」「GPSと準天頂衛星『みちびき』を介して自車位置を把握し、高精度マップでクルマが高速道路形状を把握することで、カーブ前減速や渋滞時のハンズオフ走行支援を実現する『高精度マップ&ロケーター』を搭載すること」くらい。ボディサイズやスペックなどは不明だ。
スバルブースで聞いた話によると、次期レヴォーグの外観は、今回のプロトタイプでほぼ完成状態であるとのこと。中身についてはブラッシュアップを図っていくそうだ。スバルではテスト走行も始めているという。社内での評判についてスバルの説明員は、「詳しくは言えませんが」と前置きした上で、「現行型とはレベルが違う」との声を聞いていると明かしてくれた。
この説明員によると、次期レヴォーグのボディサイズは、現行型と全く同じではないものの、日本で乗っても不便を感じない程度に抑えてあるとのこと。価格は「そんなに上げたくない」と考えており、「基本は現行レヴォーグの延長線上で、中身は全く別物。そんな感じです」とした。
現行レヴォーグは発売から6年が経過している。次期レヴォーグは「初代から乗り換えても、きっと満足してもらえるはず。より一層、満足してもらえると思います」というのが前出の説明員の言葉だ。