キヤノンは9月4日、プロ向けのデジタル一眼レフカメラ「EOS-1D X Mark III」の開発を進めていると発表しました。2016年4月に発売した現行モデル「EOS-1D X Mark II」と同様の縦位置グリップ一体型ボディを採用した一眼レフのスタイルを継承しながら、高感度性能や撮影性能、操作性能を高めたのが特徴です。詳細なスペックや価格、発売日は明らかにされていません。

  • キヤノンが、プロ向けのデジタル一眼レフカメラ「EOS-1D X Mark III」の開発を発表。スタイルは現行モデル「EOS-1D X Mark II」とほとんど変わらない

改良の1つが、新開発のCMOSセンサーと画像処理エンジンを搭載し、高感度撮影性能と速写性能を高めたこと。写真は、新たに圧縮率が高いHEIFファイルでの記録に対応したのも特徴です。

速写性能は、光学ファインダー時に最大16コマ/秒、ライブビュー時に最大20コマ/秒だった現行モデルを上回る水準になるといいます。ライブビュー撮影は、メカシャッターと電子シャッターの両方で撮影が可能とのこと。RAW撮影は、連続撮影枚数が現行の5倍以上に増えます。

  • マウントは従来通りEFマウントを採用。一眼レフながら、ライブビューでも優れた速写性能を誇る模様

オートフォーカス性能も高めました。AFセンサーの画素数を約28倍にまで高め、光学ファインダー撮影時の精度を向上。ライブビューでは、撮像面のほぼ全域(縦100%、横90%)の範囲でAFの測距が可能になりました。ディープラーニング技術を用いることで、光学ファインダー撮影時とライブビュー撮影時の両方でオートフォーカスの追尾性能を高めているそうです。

背面のデザインは公開されていませんが、AFスタートボタンは内部に新たなデバイスを導入し、ボタンから指を離さずにAF測距点を素早く変更できるようになるそうです。背面の操作ボタンは、一部のボタンにバックライトを搭載し、暗い場所でも操作できるようになります。メモリーカードは、これまでのCFast2.0に代わり、CFexpresスロット×2を搭載します。

10月24日(現地時間)に北米で開催される写真イベント「PHOTOPLUS」にて、EOS-1D X Mark IIIが参考出品されます。日本でのお披露目は、2020年2月27日から開かれる「CP+ 2020」となりそうです。