米Microsoftは10月23日 (現地時間)、同社の2020年度第1四半期 (2019年7月〜9月)決算を発表した。クラウドサービスとOfficeの伸び、企業の強いPCアップグレード需要によって売上高・純利益ともに9月期の過去最高となった。ただし、10月に新製品発表イベントが予定されていた影響で、ここ数四半期好調だったSurfaceの売上高が減少。また、Azureの成長率の緩やかな縮小が続くなど、堅調な伸びの中に一服感も見られる。
9月期の売上高は331億ドルで前年同期比14%増。純利益は同21%増の107億ドル、1株利益は1.38ドルだった。市場予想の平均は、売上高322億ドル、1株利益1.24ドルだった。以下は部門別の売上高。
More Personal Computing
売上高111億3000万ドルで前年同期比4%増だった。WindowsはOEM Proが19%増。2020年1月にWindows 7のサポートが終了するため、企業のアップグレード需要が高い。一方、OEM non-Proは7%減だった。Chromebookやタブレットとの競争が激化する廉価帯での苦戦が続いている。
デバイスは、Surfaceファミリーの売上高が前年同期比4%減だった。昨年は7月に「Surface Go」を発表したが、今年は7〜9月期にインパクトのある新製品の発売はなかった。ゲーミングは7%減。Xboxコンテンツおよびサービスは1%増。
Productivity and Business Processes
売上高110億8000万ドルで前年同期比13%増だった。コマーシャル向けOffice製品/クラウドサービスの売上高が13%増。Office 365のコマーシャルシート数が21%増加し、売上高が25%増だった。コンシューマ向けOffice製品/クラウドサービスの売上高は5%増。6月末時点のコンシューマ向けOffice 365の契約者数は3560万人、前期から80万人の増加だ。また、LinkedInの売上高は25%増、全ての事業で好調な業績を達成した。
Intelligent Cloud
売上高108億5000万ドルで前年同期比27%増だった。サーバー製品およびクラウドサービスは売上高30%増。SQL Server 2008とWindows Server 2008のサポート終了が近づいているサーバー製品が12%増。Azureは59%増だった。