JR秋葉原駅に隣接する「JR東日本ホテルメッツ秋葉原」が10月7日に開業した。秋葉原駅電気街南口から徒歩1分という非常にアクセスしやすい場所にあり、ビジネス客・観光客らを迎える。開業に先立ち、10月2日に先行内覧会が実施された。

  • 「JR東日本ホテルメッツ秋葉原」は秋葉原駅電気街南口から徒歩1分の好立地にある(写真:マイナビニュース)

    開業したばかりの「JR東日本ホテルメッツ秋葉原」。秋葉原駅電気街南口から徒歩1分の好立地にある

「JR東日本ホテルメッツ秋葉原」では、階段またはエレベーターで上がった2階にフロントがある。ホテルへのチェックイン・チェックアウトの手続きはセルフチェックイン機を使用して行う。スタッフが常駐しているので、操作方法がわからない場合は気軽に質問すると良いだろう。

  • ホテルの2階、フロントにあるセルフチェックイン機でスムーズに手続きを行える

  • レシートの真ん中にあるQRコードを読み取れば、パスワード入力なしでWi-Fiに接続できる

  • アメニティコーナーに加え、フロントの隣にはバーカウンターも

開業前の10月2日に行われた内覧会では、8・9階にある6タイプの客室を見学できた。まずは9階、「デラックスツイン / バルコニー」タイプの926号室から紹介する。このタイプは3人までが宿泊可能で、広くゆったりした空間になっている。屋外にはバルコニーが備えられ、より上質で快適な時間を過ごせそうだ。客室の面積は38平方メートル。ベッドは幅120cmと幅140cmのものがひとつずつ用意されている。

  • 広々とした空間で上質な宿泊を

  • 全室にあるテレビ。ビデオオンデマンドでWi-Fi接続用QRコードの表示や、レストランやコインランドリーの利用状況の確認を行える

  • 浴室とトイレはつながっている。客室によってレイアウトが異なるが、基本的には全室ほぼ同じ広さ

次は「デラックスクイーン / バルコニー」タイプの920号室を見学。バルコニーのある広々とした空間はデラックスツインと同じだが、こちらは2人まで宿泊でき、ベッドは幅180cmと大型のものを採用した。客室の面積は34平方メートルとなる。

906号室・907号室は「スーペリア / ステーションサイド」タイプの客室。コンパクトにまとまった同タイプの客室は全部で66室ある。他の客室と異なり、このタイプのみトイレ・浴室が部屋の奥に位置している。2人までの宿泊に対応し、客室面積は17平方メートル、ベッドは幅160cmとなっている。

  • 「デラックスツイン / バルコニー」とはベッドの大きさが異なる

  • 秋葉原駅前を眺められるバルコニー

  • 「スーペリア / ステーションサイド」タイプはコンパクトな部屋だが、快適さは変わらない

ホテルの端に位置する911号室は、「プレミアムコーナーツイン」タイプの客室。このタイプは全7室あり、1台あたりの幅が120cmのツインベッドを利用することになるが、格納されている幅90cmのエキストラベッドを引き出すことで、3人での宿泊にも対応している。その分、客室面積は23平方メートルと余裕のある広さになっている。

  • 写真の右側にあるベッドの下に、エキストラベッドが格納されている

  • スペースも広く、のびのびと宿泊できそうだ

  • 廊下や客室からJR線の車両が行き交う様子を見られることも

ここで8階へ移動。816号室・817号室は「スーペリア」タイプの客室で、このタイプの室数が最も多く、全85室で2人までの宿泊に対応する。部屋の広さとベッド幅は「スーペリア / ステーションサイド」と同じだが、こちらは寝室が奥にある。

  • 「スーペリア」タイプの客室。全体的な広さは「スーペリア / ステーションサイド」と同じだが、部屋のレイアウトが異なる。このタイプのみ、浴室とトイレがつながっておらず、完全に独立している

最後に「スーペリアツイン」タイプの825号室・829号室を見学した。1台の幅が120cmのツインベッドを採用しており、客室面積は「プレミアムコーナーツイン」に近い21平方メートルになっている。2人までの宿泊に対応し、全部で34室あり、うち1室はユニバーサル対応だという。

  • 「スーペリアツイン」タイプの客室は「プレミアムコーナーツイン」に近い広さ

  • 「スーペリアツイン」タイプの客室から秋葉原の街並みを一望

「JR東日本ホテルメッツ秋葉原」の開業に合わせ、施設内にオープンするテナントも紹介しよう。2階フロントの奥にはレストラン「Japan Kitchen AKIBA」がオープン。日本人だけでなく外国人観光客もターゲットに、日本の伝統文化と現代文化の融合をイメージさせる空間に4つの専門店を構え、和洋中の幅広い料理を提供する。

  • 2階フロントの奥にある「Japan Kitchen AKIBA」。1階からも階段で店内に入れる

  • 壁や天井に描かれた絵に遊び心があって面白い

  • さまざまなメニューを楽しめる、個性的な食の空間に

宿泊の際、朝食もここが会場となる。まず洋食か和食かを選び、その付け合わせにサラダやコーンフレークなどがビュッフェ形式で提供される。朝食営業は6時から11時まで。以降はランチ・ディナー営業(翌日5時まで)となり、和洋中の各料理の専門店による日本ならではのメニューを展開する。

  • 朝食では洋食か和食を選べる。食材は月替わりでさまざまな産地から直送される

  • 朝食のプレートに合わせ、サラダやドリンクなども好きなものを選べる

この日の内覧会では試食・試飲も行われ、産地直送の枝豆3種類と、高知県の地酒「酔鯨」を試食することができた。枝豆は3種とも似て非なる甘さや豆の旨味があり、そこに酔鯨の辛口ながらもすっきりした飲み口がよく合う。

  • 一見どれも同じだが、味は3種類とも違う。ぜひ食べ比べてみてほしい

  • キリッとした辛口は、夜の食事やおつまみにもうってつけ。飲み過ぎには注意

1階にも各種テナントがオープン。首都圏各駅で見かけるコンビニエンスストア「NewDays」が「JR東日本ホテルメッツ秋葉原」内にも出店する。

通常のコンビニとしての商品展開に加え、ホテル宿泊客向けのお土産も販売。一般利用者向けに幅広い種類の弁当も販売する。会計には通常の有人レジカウンターに加え、ICカードでのみ精算可能なセルフレジも導入。有人レジが混雑している場合でも、手早く支払いを済ませられる。「NewDays」は24時間営業を予定している。

  • 広い店内を生かし、オフィス層や宿泊客にも親しみやすい店舗を展開予定だという。ICカードがあればセルフレジでスムーズに精算可能。有人レジカウンターもある

東西自由通路に接した場所には、「麻布茶房 北海道アイスクリーム」が出店。北海道の牛乳やクリームを使用したアイスクリームとドリンクを楽しめる。内覧会では「北海道メロン」を試食。牛乳のクリーミーな味の中にメロンの風味が香り、濃厚かつ上品なおいしさだった。「麻布茶房 北海道アイスクリーム」は11~22時の営業。秋葉原駅の電気街南口を出てすぐの場所にある。

  • 麻布茶房はおもにシンガポールやタイなどに出店しており、日本では初出店

  • 北海道の牛乳を使用したアイスはなめらかな食感で、優しくも濃厚な味

最後に「Becker’s×PRONTO」を見学した。同店舗では7~23時の営業時間中、モーニング、デイタイム、ディナーと3つの時間帯に応じたメニューを展開する。営業時間内であれば、もちろんホテル宿泊客も利用できる。

内覧会では、「Becker‘s」の「ベッカーズバーガー」、「PRONTO」の「切り落としローストビーフ」を試食。「ベッカーズバーガー」は肉の濃い旨味と野菜の新鮮な食感を絶妙なバランスで一度に味わえる。ローストビーフはそのままでもスパイスが効いているが、山わさびやしょうゆベースのたれをつけると、また違った味わいになる。

  • もともとあった「Becker’s」が建物移転により一度閉店したものの、ホテル開業に合わせて「PRONTO」と一緒に戻ってきた。店内はおしゃれで落ち着いた空間に

  • デイタイムに注文できる「ベッカーズバーガー」。肉・野菜・ソースそれぞれの味と食感がマッチしている

  • ディナータイムの「切り落としローストビーフ」。しょうゆのたれはまろやかさ、山わさびは程よい辛みと爽やかさを肉にプラスし、ビールとも非常に相性が良い

  • ラテアートならぬビールアートは、おもに外国人向けのサービスとなる

各テナントもホテルと同じ10月7日にオープンしており、飲食店と「NewDays」はホテル宿泊客以外も利用可能。なお、「JR東日本ホテルメッツ秋葉原」では、ホテルの各客室の予約を公式ホームページで受け付けているとのこと。総じて、仕事や観光の新たな拠点として、これから多くの利用客を迎えることになるだろう。