ツインバード工業は10月15日、豆から挽けるミル付きコーヒーメーカー「全自動コーヒーメーカー(CM-D465B)」を発表しました。新製品では最大6杯という大容量のコーヒー抽出が可能に。発売は11月上旬、価格はオープンで推定市場価格(税別)は45,000円前後です。
コーヒー専門店「カフェ・バッハ」監修の味
ここ数年、好みの豆を使ったスペシャリティコーヒーを家で楽しむユーザーが増えています。豆を選ぶようになると、気になるのはコーヒーの淹れ方。2018年発売のツインバード「全自動コーヒーメーカー」は、そういったコーヒー好きの人から人気の製品です。
このシリーズは、コーヒー抽出のたびに豆を挽くミル付きの全自動コーヒーメーカーで、さまざまな過程で「おいしいコーヒー」を抽出するためのこだわりがあります。特にわかりやすいのが内蔵されたミル。
一般的なミル付きコーヒーメーカーは、比較的安価でコンパクトなプロペラ式のミルを採用することが多いのですが、ツインバードの全自動コーヒーメーカーは高価なフラットカッター式です。フラットカッター式は豆が均一に挽きやすいほか、カット時の熱をおさえて、豆の香りを損ないにくいという特徴があります。また、抽出の湯温や蒸らし時間、抽出湯量などのプログラムは、コーヒー界の第一人者であるカフェ・バッハの田口護氏が監修しており、「プロが淹れた味」に近いコーヒーを抽出できるといいます。
6杯抽出は単に2倍するだけじゃない
新製品のCM-D465Bは、シリーズの「こだわり」をそのままに、6杯までの大容量に対応しました。ただし、3杯タイプの従来製品を大きくしただけではないのが「らしい」ところ。
一番特徴的なのが、コーヒーの粉を受けるサーバーです。カフェ・バッハによると、3杯用のサーバーを倍の大きさにしただけの6杯対応サーバーの場合、3杯以下の少量のコーヒーを淹れると味が安定しないそうです。
そこでCM-D465Bでは、サーバーを1~3杯用と4~6杯用の2種類用意。4~6杯用のサーバーは、コーヒーの粉が底面に厚みのあるすり鉢状のろ過層を形成するような形になっているといいます。また、蒸らし時間や湯温、お湯の量、湯を注ぐ間隔などのプログラムは1杯抽出時から6杯抽出時までそれぞれに応じているため、どの量を選択しても安定したおいしさのコーヒーが楽しめるといいます。
フラットミルも進化
もうひとつ変わったのは、内蔵されているミルの形です。従来は、4枚刃と4枚刃という2つのカッターで豆を挟んでグラインドしていました。CM-D465Bもフラットカッターという形はそのままですが、4枚刃と5枚刃で挟むように豆を挽きます。
ツインバードによると、大容量に対応することで、一度に挽く豆の量が増えるものの、刃の数を増やすことで1本の刃にかかる負荷が減ります。また、片方の刃を奇数、もう片方の刃を偶数にすると、負荷が分散して、多くの豆を挽いてもミルの負担が軽くなるそうです。
発表会でコーヒーを試飲したところ、ミルにこだわっているためか、確かに雑味が少なく、コーヒーの酸味やうまみといった特徴がわかりやすい味でした。ただ、ミルで粉を挽いてから抽出終了までの時間は少々長く、6杯用の抽出には約13~14分かかります。
ヒーターの制御も最適化されています。CM-D465Bはコーヒーを溜めるガラスサーバーが最大6杯用と大きくなったため、どうしても従来の3杯用よりコーヒーが冷めやすくなってしまいます。従来はコーヒー抽出後にガラスサーバーを保温するヒーターが起動していましたが、CM-D465Bはヒーターがより早いタイミングで動作します。地味な変更ですが、こういった細かな気配りは、さすがこだわりのコーヒーメーカーといったところです。