ごはんを炊くだけでなく、スイッチひとつで手間がかかる料理も作ることができるなど、日々大活躍の炊飯器。しかし、毎日使うものなのに、掃除やメンテナンスは後回し……ということはないでしょうか。
今回はつい見逃してしまいがちな、炊飯器の内ふたの掃除方法についてご紹介します。
内ふたカバーの裏には茶色い汚れが
上の画像は、筆者が使っている炊飯器です。毎日の炊飯のほか、おかずやお菓子などを作ることもあります。
炊飯器を開けると、まず目に入るのが内ふたのカバー(機種の中には、内ふたカバーがないものもあるようです)。
内ふたカバーの表面にはうっすらと汚れが……。玄米を炊くことが多いと、こうした汚れがつきやすいようです。
この内ふたカバーは取り外しできるため、丸洗いが可能です。とはいえ、気づいたときにカバーの表面だけキッチンペーパーでぬぐうことはありますが、お恥ずかしいことに外して丸洗いする頻度はそれほど多くありません。
最後にカバーを洗ったのは、いつのことだったか思い出せないほど前のこと。いったいどのくらいの汚れが付いているのか?? ドキドキしながら、内ふたカバーを外してみると……。
なんと、内ふたカバーの裏には、茶色い汚れが付いています。ごはんに含まれるでんぷん質が付着して、茶色く焦げて変色しているもののようです。
また、ここ1週間くらいの間に、豚の角煮やチャーシューなどのこってり料理や、炊き込みごはんなども作っていたので、汚れがつきやすい環境がそろっていたのかもしれません。
内ふた本体にも汚れがこびりついていました。炊飯時に蒸気が出る蒸気口のあたりに汚れが多くついていることがわかります。
重曹スプレーとキッチンペーパーで汚れを落とす
それではさっそく、掃除をしていきましょう。使うのは「重曹」です。水100ミリリットルに重曹小さじ1杯を溶かして作る「重曹スプレー」を用意します。
※詳しくは、「第1回 使える「重曹スプレー」の作り方」
重曹スプレーを、内ふたの汚れにたっぷりと吹きかけます。キッチンペーパーをその上にのせ、再び重曹スプレーを吹きかけます。その後、汚れをふやかすために放置しました。
内ふたカバーの裏にも同じようにスプレー。キッチンペーパーを使って「重曹パック」をします。内ふた、内ふたカバーのどちらも1時間ほど置いてみました。
1時間後。内ふたのキッチンペーパーをはがします。重曹水がたっぷりと染み込んだキッチンペーパーに、汚れが移っていることがわかります。
その後、ウエスで汚れを拭き取ります。まだ頑固に残っている汚れは、重曹ペーストを使って落としていきました。
仕上げの水拭きをした後の様子です。焦げのような茶色い汚れはきれいになっていますが、一部、重曹ペーストを使っても落ちないものもありました。
「メラミンスポンジ+重曹ペースト」で再び挑戦しましたが、それでも落とすことはできません。炊飯器が発する熱の影などもあり、色素が沈着してしまっているのかもしれません。
次に内ふたカバーのキッチンペーパーをはがしました。キッチンペーパーがすっかり茶色に染まっています。
その後、ウエスで軽く拭き取るだけで、汚れが落ちるのにはびっくり! 力を入れてゴシゴシこすらなくても、するすると汚れが消えていきます。
内ふたと同様、こびりついている汚れは、重曹ペーストを使いました。
水洗いをして仕上げます。調味料がべったりと付着し、茶色くベタベタとしていたカバーがすっかりきれいになりました。指でこすると、キュッキュッと音がするほどです。
まとめ
今回は重曹スプレーで、炊飯器の内ふたと内ふたカバーの掃除をしてみました。重曹は食品添加物にも使われるほど体にやさしい素材。頑固は汚れは落としたいけれど、ケミカル洗剤は心配……という人にもぴったり。家族が毎日食べるごはんを炊く炊飯器だけに、安心して使えそうですね。
キッチンペーパーを使った「重曹パック」ですが、今回は1時間放置しました。しかし、それほど汚れがひどくない場合は30分ほどでも十分かもしれません。軽い汚れなら、キッチンペーパーを使わず、重曹スプレーして拭き取るだけでも落とすことができそうですよ。
なかなか目につきにくい内ふたや内ふたカバーの汚れ。使うたびに洗うのは手間かもしれませんが、気づいたときに外して、キッチンペーパーで重曹パックをするという方法なら、気軽に始められるのではないでしょうか。内ふたがきれいだと思うと、その分炊きあがったごはんもおいしく感じられそうです。