俳優に小池徹平が、東海テレビ・フジテレビ系ドラマ『リカ』(毎週土曜23:40~)で共演する女優・高岡早紀の印象を語った。

  • 高岡早紀(左)と小池徹平=東海テレビ提供

純愛を貫くがゆえに狂気と化してしまう主人公・リカ(高岡)の、愛情への渇望を描くサイコスリラーの同作。5日放送の第1話終了後から、SNSでは「怖すぎる」「高岡さんの演技がリアル」など、“純愛モンスター”リカの怪演ぶりが話題となっている。

そんな同作の第1部で、リカのターゲットになってしまう花山病院の副院長・大矢昌史を演じる小池が、撮影現場の様子などを明かした。

――撮影も進み、あらためて大矢を演じての印象はいがですか?

リカが病院に勤務してから、次第に病院での怪事件はリカのしわざだと気づき、さらにリカが自分に好意を寄せているということが分かってからは特に、大矢の追い込まれっぷりが怒涛のように押し寄せてくるので、僕は結構、精神的に大変です(笑)。リカに追い詰められていく大矢の姿が客観的に見ても本当にかわいそうだと思います。彼は本当にいい人なんですよ、でも、父親代わりの院長(西岡德馬)に真実を伝えたところで信じてもらえなかったりと、なにかと救いがない。唯一、婚約者の真由美(山谷花純)が大矢の心の支えになっているのはあらためて感じています。

――リカに追い詰められていく大矢の姿からも、台本の面白さが感じられます。

次々事件が起きますし、いつどこでリカに見られているかわからないゾクゾクした面白さは、台本からも感じます。(撮影現場では)リカ目線のカメラで撮っている時もあり、とても臨場感が感じられる撮影をしていると感じます。常にどこかにリカがいるんじゃないかなと、観ている方もドキドキを感じられる作品かもしれないですよ。

――印象に残ったシーンを教えてください。

リカに仕組まれたある手術のシーンは台本を読んだ時から衝撃でした。リカの人としてのずれや、歪んだ愛ではないですが、正常な判断が出来なくなるサイコパスな部分にゾッとするシーンでした。

――高岡さん演じるリカに期待が増すばかりですが、共演してのご感想は?

高岡さんが演じるリカは、ホラー的要素は全くなく、その人自体が怖いというか、自然なリカというと変ですが、そういう高岡さんのお芝居がやはりすごいと思います。ちょっとした目線だったり、特徴的な腕の痣にしても、それがまたリカの恐ろしさを象徴するようで不気味なのですが、そのすべてがリカにとっては普通で当たり前という感じで生きてきたんだなと思わせるんです。

――撮影現場では、高岡さんとどのような話をしていますか?

僕は台本から先入観でリカを怖い人と見ているので、撮影中はとても恐怖です(苦笑)。ただ、現場を離れて休憩されている時の高岡さんはとても楽しい方で、いいお母さんだなと思います。たまに子どもの相談をしたりしています。

――もし、リカのような人が現れたら…

こんな人に僕は会ったことがないです(笑)。昔虐待されていたという親の影響もあるのかもしれないですが、ブレーキが利かない人というのはやっぱり危ないですし、生涯、絶対に出会いたくないタイプです。

――クランクインや新しい作品に入る前に、心がけていることはありますか?

絶対にこれをやるというものはないですが、やはり少しソワソワして眠れないことも多いので、なるべく睡眠を取ることは心がけています。どの現場でも初日はとても緊張するので、平常心、体調管理は心がけています。

――そういう意味では、今回は共演経験のある、高岡さんがいらしたことで気持ちが緩和されたところもある?

本当にそう思います。実は初日の夜にリカの本性が表れていく結構濃いシーンがあったのですが、その日が台風で夜の撮影が延期になったんです。そしたら後日、高岡さんが、「あの日、台風で延期になってよかったね」と話してくださって。僕も(役の)気持ちがまだ固まっていなかったので、「僕も本当にそう思いました」と、同じ気持ちでいてくださったことがうれしくて、気持ちもほぐれました。それが追い風ではないですが、いろいろなことがとても今はうまくいっている気がします。

――視聴者の方にメッセージをお願いします。

サスペンスやホラー感が強くて、純粋に怖いと思います。地上波ドラマのギリギリを攻めていると思いますので、その辺のスタッフの意気込みも含め、ドラマ好き、ホラー好きの皆さんに注目していただけるような作品になっています。間違いなく面白いと思います!

――大矢先生が追い込まれる様も、見どころのひとつですね。

リカにどんどん追い込まれていく姿は本当にかわいそう。優しい先生で何もしていないのに…(笑)。僕のことをかわいそうだなと思っていただけたら、役に貢献できたかもですね。