米Adobeは10月10日 (現地時間)、デザインを刷新した「Creative Cloud」デスクトップ・アプリの新版を発表した。これまでデスクトップ・アプリはPCとCreative CloudのWebサイトを結ぶデスクトップツールのような役割だったが、新版は独立したアプリケーションのように動作し、フルスクリーンに対応する広いスペースで各種アプリケーションを管理しやすく、Webサイトと同じ充実した情報やリソースにアプリからアクセスできる。ポータルと呼べるような存在に進化した。フランスとドイツからロールアウトを開始、11日に日本、数週間をかけて他の国・地域にも拡大していく。

各種アプリケーションのインストール/アンインストール、アップデートの管理をコア機能とする点は従来と同じだが、新しいデスクトップ・アプリでは広いスペースでCreative Cloudアプリケーションを一覧し、より効率的に管理できる。アプリケーションのリストは、デスクトップ/モバイル/Webのタブ、写真やイラストレーションといったカテゴリーを切り替えてフィルターすることが可能。過去のバージョンのブラウズやインストールにも対応する。ヘルプやチュートリアルが統合され、各アプリケーションのページからチュートリアルにアクセスできるほか、新たに設けられたチュートリアル・ハブを通じてCreative Cloudの新しい機能、テクニックやスキルを発見し、使い方を学べる。

  • Creative Cloudアプリケーションの管理

    Creative Cloudには数多くのアプリケーションがあるが、タブとカテゴリー分けで柔軟に絞り込める

新版の最大の違いは、広いスペースでCreative Cloudライブラリを管理できるツールが加わったこと。「ライブラリにはユーザーが使用しているCreative Cloudアプリケーションからいつでもアクセスできますが、ライブラリ・ユーザーからはフルスクリーン管理ツールを求める声が上がっていました」とAdobeのAnnemarie Beliard氏。

ライブラリには、デスクトップアプリケーションに限らず、例えばモバイル向けに提供されているAdobe Captureで自然の色をキャプチャするなど、様々なツールからデザインアセットを収集し、それらを様々なデバイスで利用する仕組みが備わっている。アセットを利用するだけなら各アプリケーションからのアクセスで十分でも、カラー、フォント、イメージ、ロゴ、テンプレート、ブラシといった自分のアセットを整理し、また他のユーザーと共有するには専用のツールがあると便利である。新しいデスクトップ・アプリでは広いスペースでプレビューも確認しながらアセットを管理し、分かりやすいインターフェイスで共有できる。これからライブラリを活用していこうとするユーザー向けにライブラリ・パックを用意、デスクトップ・アプリのライブラリの追加から簡単に導入できる。

  • 検索も強化

    Creative Cloud全体から検索できる強力なサーチ機能を装備