シャープは10月10日、プラズマクラスター加湿空気清浄機の新モデルとして、「KI-LP100」「KI-LX75」「KI-LS70」「KI-LS50」の4機種を発表しました。いずれも10月24日の発売。KI-LX75とKI-LS70は、デザインもリニューアルしています。推定市場価格(税別)はKI-LX75が8万3000円前後です。
一般的に、製品のラインアップはフラッグシップモデルが最も高性能でフル機能を備え、下位モデルになるほど性能や機能が省かれていきます。そのぶん、価格も下がっていきます。
今回発表されたフラッグシップモデル「KI-LP100」も、プラズマクラスターNEXT搭載で最大加湿容量930mL/h、風量は10立方メートル/分と、業界最高クラスの性能を誇っています。
その下のモデル「KI-LX75」と「KI-LS70」は、プラズマクラスター25000搭載で、最大加湿容量はそれぞれ880mL/hと700mL/h、風量は7.5立方メートル/分と7.0立方メートル/分となっています。KI-LP100からは一段下がる仕様ですね。
この2機種はデザインを刷新し、クラウドのAIと連携して加湿効率を高めるといった工夫を図っています。そこでフラッグシップとの差を縮めている点に注目です。
特に、KI-LX75は内部構造まで見直し、より短時間でより多くの空気が加湿フィルターを通過できるようにする、加湿集中ガイドと二重構造加湿フィルターを新搭載しました。
加湿集中ガイドは加湿を「入」にしたときに、空気を加湿フィルターに集中させるよう風路を切り替える機能。一方、二重構造加湿フィルターは、名前の通り加湿フィルターを二枚重ねにしたもので、風により多くの水分を運ばせる仕組みです。
前述の通り、KI-LX75の最大加湿容量は880mL/h。これは、従来機種に比べて17%ほど向上した数値になっています。
時間あたりの加湿容量が増えただけでなく、静音性が高まっているのもポイント。KI-LX75の「強」モードでの動作音は45dB。フラッグシップのKI-LP100の53dBよりも静かな動作が可能です。
さらに今回の4機種は、クラウドのAIを活用するCOCORO AIRの新機能「AI加湿サポート」に対応。季節や天気の情報と、空気清浄機のセンサーの情報をもとに、部屋の加湿のしやすさをAIが学習して、加湿のタイミングや運転モードをコントロールします。
生活パターンを学習し、空気が乾燥しやすい日はスピード優先、湿度が上がりやすいと判断したら静音動作を優先。加湿すると寒くなる日は、風向き制御で在室者に風が当たらないようにするなど、ユーザーが快適に過ごせるように動作します。
センサーで人間が在室かどうかも判断し、不在時は無駄な加湿を抑制するため、給水回数も大きく削減できます。シャープによると、最大で約半分まで給水回数を減らせるとのこと。「加湿器は給水が面倒」と感じているユーザーには、特にうれしい機能ではないでしょうか。
KI-LX75の下のクラスとなるKI-LS70は、加湿静音運転時の電気代目安を、1日あたり約3.4円に抑えています。KI-LP100とKI-LX75はどちらも約4.0円であり、KI-LS70はランニングコストに優れたモデル。動作音もKI-LX75とほぼ同じ46dBを実現しています。
シャープの調査によれば、エアコンを暖房に利用する家庭の約半分が、部屋の湿度が50%以下という湿度不十分な状態で過ごしているそうです。また、ユーザーの約22%は加湿器の運転音がうるさいと感じているとの結果も。シャープの新モデルはすばやい加湿と静音性の高さをアピールし、シェア拡大につなげたい考えです。
新モデルのプラズマクラスター加湿空気清浄機(4機種)の主な仕様は以下の通りです。各機種の推定市場価格(税別)は、KI-LP100が130,000円前後、KI-LX75が83,000円前後、KI-LS70が65,000円前後、KI-LS50が55,000円前後となっています。