オッポジャパンが、ミドルクラスのスマートフォン「OPPO Reno A」を発表しました。税別で抜35,800円という価格は、Snapdragon 710、メモリ6GB、ストレージ64GB、防水防塵、おサイフケータイ対応というスペックからすると、コストパフォーマンスに優れた製品といえるでしょう。
発表会では、オッポジャパンの代表取締役、鄧宇辰(トウ・ウシン)氏が、新製品の狙いや意気込みについて報道陣の質問に答えました。
トウ氏は、「日本市場は特殊」と繰り返します。キャリアのシェアが高く、品質の要求も高く、ユーザーの美的感覚も他国とは異なっているといいます。防水やおサイフケータイの高いニーズに加えて、通信で使われる周波数帯も特殊と。こうした特殊な点をカバーするために、日本に特化したオリジナルのスマートフォンが必要だと判断したそうです。
トウ氏個人としては、「日本市場に大きな期待感を持っている」としています。本社を説得して、日本向け端末の開発にこぎつけたそうです。すでに「R15 Pro」で防水・おサイフケータイ対応は実現している背景もあって、今回はボリュームゾーンでの製品投入を可能にしたのでしょう。
ベースモデルも特になく、日本市場向けに特別にカスタマイズしたものだとしています。デザイン、研究開発、販売戦略にいたるまで日本に特化した製品で、他国向けにこうしたカスタマイズモデルがない点からも、日本市場に対する力の入れ具合が分かります。
日本市場のニーズを研究して作り上げたReno Aに加え、タレントの指原莉乃さんを起用したテレビCMなども展開することで、OPPOというブランドを日本でも確立したいという強い意気込みを感じます。「OPPOはブランドを育てることを重視しています。2018年2月以来、日本市場の研究を続けてきました」とトウ氏は語り、分離プランも始まったこのタイミングを好機とみて、日本市場でのブランド確立を狙います。
35,800円という価格についてトウ氏は、「安いとは思っていない」という意外な返答。むしろ「安いと感じるのは、他社の製品が高すぎるせいでしょう」と自信を見せつつ、Reno Aのスペックから考えると「グローバルのスタンダードな価格」と指摘します。ただ、「他の国では、35,000円台のモデルで防水のニーズはないでしょう」とトウ氏。ボリュームゾーンでも防水のニーズがある点は日本の特殊事情だといいます。
今回のReno Aは、3万円台のボリュームゾーンからの展開でしたが、Renoシリーズは「OPPOにとって最新の、そして重要なシリーズ」とトウ氏は強調し、複数の価格帯での展開を図る意向です。その中でも、「日本市場のニーズが独特である以上、今後もカスタマイズは続けていきます」と話し、日本独自モデルも継続していく考えを示しています。
トウ氏は、Reno Aは日本のユーザーのニーズに合った製品で、スマートフォンの選択肢を増やすことができたと胸を張ります。一定の生産数も確保したことで、販売数に関しても自信を見せました。